6年1組 理科学習指導案 - NIER6年1組 理科学習指導案...

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6年1組 理科学習指導案 日時:平成18年5月31日(水) 第3校時 場 所:理科室 支援者:丹羽 直正 1 単元名 人と動物のからだ 2 指導の立場 (1)教材観 宇宙には何万という数の星が存在している。その中でも生命が宿る星は、地球だけだと言わ れている。地球の環境を考えると、大気や水の存在など生命が存在するのに適した環境であり、 それらの環境が整ったことはごくまれなことだと思われる。 そんな地球で生きている人間や動物はこれらの環境に適した体のつくりになっているため に、地球上に生き延びている。 人間や動物のからだは、どの機能も一つ一つ働きを持っている。どの機能においてもなくす ことのできないもので、絶えず働いているからこそ、生命を存在し続けられる。 例えば、人間の口、胃、腸などから別々の消化液が出される。しかし、消化液の一つ一つが 別々の働きを持ち、それぞれの役割を果たしている。血液に至っては、生きている間、絶えず 体のすみずみまで流れて、酸素や栄養分を送っている。 命は、そんないつくもの働きが合わさってできあがっている尊いものである。 人も動物もそれだけ尊いものであるからこそ、命を尊重していく態度をこの単元では子ども 達に育てていきたい。 また、学習指導要領には、 と、記述されている。 特に、循環については、 と、記述されている。 人及び他の動物の呼吸、消化、排出、循環などの働きについての見方や考え方をもつよう にするととともに、人及び他の動物の体の内部のつくりや働きを多面的に追究する能力や、 生命を尊重する態度を育てることがねらいである。 血液は、心臓の働きで体内を巡り、養分、酸素、二酸化炭素を運んでいる。肺から心臓に もどる血液には酸素が多く含まれ、全身から心臓にもどる血液には二酸化炭素が多く含まれ る。ここでは、血液に入った養分や酸素の行方や肺から取り入れられた酸素の行方などにつ いて資料を基にして調べ、血液が体内を巡り酸素などを体のすみずみまで運んでいること や、二酸化炭素を体のすみずみから運び出していることをとらえるようにする。また、人や 他の動物は心臓の拍動数と脈拍数が関係することから、心臓の動きと血液の流れを関係付け ながらとらえるようにする。 授業60-1

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Page 1: 6年1組 理科学習指導案 - NIER6年1組 理科学習指導案 日時:平成18年5月31日(水) 第3校時 場 所:理科室 支援者:丹羽 直正 1 単元名 人と動物のからだ

6年1組 理科学習指導案

日時:平成18年5月31日(水)

第3校時

場 所:理科室

支援者:丹羽 直正

1 単元名 人と動物のからだ

2 指導の立場

(1)教材観

宇宙には何万という数の星が存在している。その中でも生命が宿る星は、地球だけだと言わ

れている。地球の環境を考えると、大気や水の存在など生命が存在するのに適した環境であり、

それらの環境が整ったことはごくまれなことだと思われる。

そんな地球で生きている人間や動物はこれらの環境に適した体のつくりになっているため

に、地球上に生き延びている。

人間や動物のからだは、どの機能も一つ一つ働きを持っている。どの機能においてもなくす

ことのできないもので、絶えず働いているからこそ、生命を存在し続けられる。

例えば、人間の口、胃、腸などから別々の消化液が出される。しかし、消化液の一つ一つが

別々の働きを持ち、それぞれの役割を果たしている。血液に至っては、生きている間、絶えず

体のすみずみまで流れて、酸素や栄養分を送っている。

命は、そんないつくもの働きが合わさってできあがっている尊いものである。

人も動物もそれだけ尊いものであるからこそ、命を尊重していく態度をこの単元では子ども

達に育てていきたい。

また、学習指導要領には、

と、記述されている。

特に、循環については、

と、記述されている。

人及び他の動物の呼吸、消化、排出、循環などの働きについての見方や考え方をもつよう

にするととともに、人及び他の動物の体の内部のつくりや働きを多面的に追究する能力や、

生命を尊重する態度を育てることがねらいである。

血液は、心臓の働きで体内を巡り、養分、酸素、二酸化炭素を運んでいる。肺から心臓に

もどる血液には酸素が多く含まれ、全身から心臓にもどる血液には二酸化炭素が多く含まれ

る。ここでは、血液に入った養分や酸素の行方や肺から取り入れられた酸素の行方などにつ

いて資料を基にして調べ、血液が体内を巡り酸素などを体のすみずみまで運んでいること

や、二酸化炭素を体のすみずみから運び出していることをとらえるようにする。また、人や

他の動物は心臓の拍動数と脈拍数が関係することから、心臓の動きと血液の流れを関係付け

ながらとらえるようにする。

授業60-1

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人や動物は生きるために体のすみずみまで酸素などを運んでいることを映像の資料や観察な

どを通して、多面的に理解できるようにしていきたい。

(2)児童の実態

6年1組の児童は、学習に対してとても意欲的である。理科の学習について言えば、自然事

象に対する興味・関心が高く、積極的に観察・実験を行って自分たちの疑問を解決していこう

とすることができる。

しかし、人と動物の単元では、実際の体の内部については、気持ちが悪いと訴えるものが他

のクラスに比べて多い。例えば、人間の呼気の成分を調べる実験については、他のクラス同様

に積極的に調べていった。そして、体の中ではどのように酸素を取り入れて二酸化炭素を出す

のだろうかという疑問が出た。そこで、人の肺の様子の映像を視聴することにしたが、そのと

きになると、気持ち悪いといって拒否反応を示す児童が数名いた。そのような拒否反応を示す

児童は特に女子に多い。

生き物は大切にしていかねばならないと概念的に考えていくのではなく、どの生き物も生き

るためにとても巧みなしくみをもっていることを実際に観察することで理解させていきたい。

動物が好きで、大切にしたいと考えている児童はたくさんいるが、好きな動物に対してのみ

かわいがるという傾向にある。例えば、うさぎは好きで、死んだらかわいそうだと思うが、毛

虫は死んでも何とも思わない子が多い。

また、自分がやっている1つの観察・実験からのみで結論を出す子がほとんどで、複数の事

実から総合的に判断しようという子はまだ少ない。それは、必要性がないからであるが、より

確からしいものを創り出そうという多面的な追究をし、総合的に判断する力がまだ全体的に弱

い。

しかしながら、自分の予想に基づいて観察・実験を考え、自分の中で筋道立てて考えていく

子が多くなっている。そんなよさを生かしながら、お互いの事実を交流し、多面的に追究する

ことができるように育てていきたい。

3 研究に関わって

(1)単元で育てるべき基礎・基本

① 育てるべき「科学の概念」

生きていくために、人及び他の動物は、呼吸、消化、排出、循環などの働きを絶えず行っ

ているという見方や考え方を育てたい。

② 育てるべき「探究の技能」

人及び他の動物の体の内部のつくりや働きを多面的に追究し、総合的に判断する力を育て

たい。

③ 育てるべき「仲間と共に創り出す力」

一人よがりの結論を出すのではなく、多くの人に認めてもらえる結論を出すことができる

力を育てたい。そのために必要となる、仲間と事実を交流する力や考えを交流する力を育て

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ていきたい。

④ 育てるべき「自分の追究を振り返る力」

・自分の結論は、実証性があるか、再現性があるか、客観性があるかという振り返る力

・どうして予想通りでなかったか(反証)と、予想の根拠に振り返る力

(2)本時に関わる具体的な手だて

① 「科学の概念」の育成のために

心臓から尾びれ方向と尾びれ方向から心臓方向に流れる向きの2通りの血液の流れに

気付かせる支援をすることで、魚は生きていくために、心臓から体のすみずみまで酸素や

栄養を血液によって運んでいるという見方や考え方ができるようにする。

② 「探究の資質・能力」の育成のために

メダカだけではなく、他の魚や他の動物まで生きている動物は同じように血液が体の

隅々まで流れているかどうかを多面的に追究しようとする子に対して、どじょうや他の魚

の準備やコンピュータの資料(電子教材)や本による資料を準備する。

(3)評価の方法

授業の終末で、本時つけたい見方や考え方が身に付いているかどうかを評価するため

に、事象提示をする。提示するものは、メダカの卵である。メダカの卵は、小さい生き物

である。そんな生き物でも血液が流れているかどうかを発問し、「生きていくためにやっ

ぱり血液を流してる」という見方や考え方ができるかどうかを評価する。顕微鏡提示装置

を通して、卵を見ると、心臓から血液が流れ出していくところを観察することができる。

こんな小さな生き物でも、生きるために心臓から絶えず血液を送り出し、酸素や栄養分を

体の隅々まで運んでいるのであるという見方か考え方に高めていきたい。

4 単元の目標

①人と動物が生きていくために必要なものが何かに興味を持ち、人と動物の体のはたらきを

進んで調べようとすることができ、生き物を尊重しようとする態度を持つことができる。

②人及び動物の体の内部のつくりや働きを観察・実験や資料などを活用して多面的に追究す

ることができる。

③人及び他の動物の呼吸、消化、排出、循環などの働きについての見方や考え方を持つこと

ができる。

④体内に酸素が取り入れられ、体外に二酸化炭素などが出されていることが理解できる。

⑤食べ物は、口、胃、腸などを通る間に消化、吸収され、吸収されなかった物は排出される

ことが理解できる。

⑥血液は、心臓の働きで体内を巡り、養分、酸素及び二酸化炭素を運んでいることが理解で

きる

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-丹羽 3-

人と動物のからだ □1

□2 □5 □6

□7

□3 □4

□8

□9 □10 □12 □13

□11

生命の維持性

人間や動物が生きていくために必要なものは!

・食べ物 ・水

・空気

だ液で変化したでんぷんはその後、

どうなっていくのだろうか?

すった空気は口の中に入ってか

らどうなっていくのだろう? 栄養分や酸素は体のいろいろな場所へど

うやって運ぶのだろう?

酸素を減らさな

いためにはどう

したらよいか?

(全13時間)

どじょうの尾びれの部分には血液が

どのように流れているのだろうか?

・でんぷんが違うものに変わるんだ。

・だ液は、生きるために大切なんだ。

・小さくなって体に吸収するんだ

・体の中で使われるんだ。

・酸素の時と同じで、小腸の回りに毛細血管が

いっぱいならんでいるんだ。

・小腸はすごく長い!生きるための工夫だ!

人間は栄養

が必要で体

の中に取り

入れようと

しているん

だ!

ごはんを食べるとどうして甘くなってい

くのか?

吸う空気と出す空気は同じなの

だろうか?

・食料危機のグラフ ・空気汚染のグラフ

・ 物が燃えるときと同じで酸素が必要

で、二酸化炭素を出しているんだな。

・ 他の動物はどうなんだろう?

・ すった空気はその後、どうなるのか?

水の中にすんでいる魚も呼吸を

しているのだろうか?

・ 毛細血管で酸素がはこばれるんだ。

・ 肺は生きるために必要な酸素をうまく

取り入れる工夫をしているんだなぁ。

人間は酸素

が必要で体

の中に取り

入れようと

しているん

だ!

豚の内臓を観察しよう!

・ 魚は食道から胃、腸とつながっている。

・ 胃の中には食べたものが少し消化して

いたぞ。人間と同じなんだな。

・ 肺のかわりのえらも表面積が大きいぞ

・ 心臓が送り出している血液が酸素や

栄養をはこぶんだなぁ。

単元:生物

と環境

単元末の評価テスト: 生きる神秘,多面的な追究

人や動物は生きるために同じような工夫が体のつくりの中にあるんだなぁ。

・生きるものは全て酸素が必要なんだ。

・体のすみずみまで血管があって、血

液が流れて酸素や栄養を運んでいる

んだ。

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- 4 -丹羽

(全13時間)単元指導計画

次 時 ね ら い 学 習 内 容 研究に関わって

人や動物が生きてい 1、事象提示 ・月面の写真くためには、空気や食 ・食料危機のグラフや空気の汚染のグラフを提示 ○生きるために必要なこべ物や水が必要である する。 とは何かという視点でことに気づき、どのよ 考えていけるように支

1 うに取り入れているか 人や動物が生きていくためには何が必要なの 援をする。に興味を持つことがで だろうか?

第 きる。1 2.予想次 ・空気

・食べ物(餌)・水

生 3.人間が生きていく上で必要とする物を考えてき みるとき、疑問に思うことを話し合う。る ・空気の中の何が必要なのか? ○本単元で調べたいことた ・空気はなくならないのか? をみんなで出し合い、め ・うんちで出してしまうのに、どうして、 学ぶのは自分であるとの 人間や動物は物を食べるのか? いう意識を持てるよう取 4.感想 にする。り入 はきだした空気と吸 1.事象提示れ う空気の成分が異なる ・はいた空気と吸う空気とを袋に入れたものる ことが実験から結論づ空 け、人間は酸素を取り 吸う空気と出す空気は同じなのだろうか?気 2 入れ二酸化炭素を出す

ことが分かる 2.予想・同じ ○吸う空気と出す空気の・違う 成分比較が条件を統一

酸素を吸い二酸化炭素をはく してできるように支援3.実験 をする。

4.説明 ○石灰水、BTB溶液、・酸素や二酸化炭素が100% にならない理由や 気体検知管、ろうそく

肺の働きについて説明を聞く。 の火などを活用して、人間は酸素を吸い、二酸化炭素や水を排出して 多面的に考察できるよいる。 うに、支援をする。

1.もっと追究したいことはアップアップしている魚・人間以外の動物も酸素を吸っているのだろう ○人間の呼吸と比較できに酸素を吹き込むと元気

。に泳ぐようになる事実や、 か? るように掲示しておく3 ○石灰水、BTB溶液、魚を入れておいた水がB

気体検知管、ろうそくTB溶液を黄色に変化さ水の中にすんだいる魚も酸素をすって二酸化 の火などを活用して、せる事実から、魚も人間炭素を出しているのか? 多面的に考察できるよと同じように酸素をすっ

うに、支援をする。て二酸化炭素を出してい2.予想 ○自分の調べたことが科るという結論を得ること・水の中だから酸素を吸わない。 学的かどうかと言う視ができ、魚は水の中に住・生きているのだから酸素は必要だろう。 点で振り返るように指んでいるが他の動物と同3.実験 導する。じように生きていくため

水の中に住んでいる魚も酸素を吸い、二酸化炭に酸素を取り入れていく素を出して生きている。という考え方ができる。

すった空気は口の中 1.事象提示に入ってから、肺に行 ・吸うときの空気を示した酸素き、肺の回りにある毛細血管に酸素が取り入 すった空気は口の中に入ってからどうなってい ○肺胞の状態にして、部

4 れられていくことが、 くのだろう? 分的に悪くなっても空本やコンピュータ、V 気を取り入れることがTRなどの資料によっ 2.本、インターネット、コンピュータなどで調 できるように工夫してて多面的に追究するこ べる。 いたり、表面積を多くとができ、肺で酸素を VTRで視聴する。 して血液に取り入れやたくさん取り入れられ 3.豚の肺に空気を入れると、肺胞が膨らむこと すく工夫をしたりしてるように肺胞という小 を観察する。 いる事実から生きるたさなもので酸素を吸収 めの工夫をたくさんししようと工夫している 肺から毛細血管に酸素は取り入れられる。 ていることに気づかせことが理解できる。 るように支援をする。

何回も食べ物を噛ん 1.事象提示 ○パンの味や見た目の変でいると唾液が出てき ・ごはんにヨウ素液を垂らす。 化の比較ができるよう

第 て、でんぷんの食べ物 ・ごはんを1回噛んでみる。 に発問をする。2 を違う物に変化させる ・ごはんを50回噛んでみる。 ○最初は甘くないことに次 実験を対照実験の必要 気づかせるために1回

5 性を考えながら行うこ ごはんを食べるとどうして甘くなっていくの かんだときの味も確かとができる。 か? めさせる。

、生 ○だ液が変化させたのか

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- 5 -丹羽

き 6 2.予想 かむことが変化させたる ・唾液が甘くする (唾液が関係している ) のかどちらが原因なの。 。た ・ごはんは細かくされると甘い物になる。 か、事実から要因を抽め 3.実験 出する力をつけるための 糖の検証実験(テステープ) に発問をする。栄 でんぷんが残っているかについて調べる。 ○多面的に比較する子を養 50回噛むと唾液が出てきてごはんのでんぷん 認める。の を糖に変化させるから甘くなる。ゆく 糖などの栄養分は、 1.事象提示え 消化液などで消化され ・人体の内蔵模型

た後、おもに小腸で吸 ・唾液を加えたご飯(糖反応)収されて、血液によっ ・うんち(糖の反応なし)て体中に運ばれること

7 が分かる。 だ液で変化したでんぷんはその後、どうなっていくのだろうか?

○多くの資料から多面的2.予想 に考察することができ

・胃かどこかで吸収される。 るように準備をする。・小腸で吸収される。

3.実験、調べ学習 ○多面的な追究をそれぞ、豚の内蔵観察 小腸の透過実験 れの子がしているので

本で コンピュータで お互いに交流してよりでんぷんは、消化液によって小さな物に変えら 明確な結論を得る子をれて、小腸で吸収されていく。 認め広める。l

生きるために取り入れ 1.事象提示第 た栄養や酸素は毛細血 ・呼吸器の模型 ・消化器の模型3 管から血液によって体次 8 全体に送り込まれてい 栄養分や酸素は体のいろいろな場所へどうやっ

る。そのとき、血液は て運ぶのだろう?心臓から絶えず押し出 ○血液を運ぶためには心

、されていることをVT 2.腕を手でしばりながら持って、手の先を観察 臓の働きが必要となり酸 Rや実物から多面的に する (ぐっぱ、ぐっぱすると良く見える) 心臓の動きと血液の流。素 理解することができる 3.自分の体の脈を聴診器で聞き、心臓の鼓動の れとの因果関係をつか。と 回数と比較する。 むために心拍数と心臓栄 4.心臓が血液を送り出していることをVTRで の鼓動の回数とを比較養 視聴する。 する。分 5.豚の心臓を観察する。 ○多面的な資料から判断を することができるよう届 毛細血管から栄養分や酸素を取り入れて、血管 に実物とVTRと本のけ を通って体全体に血液で流れていく。 資料を用意する。るもの 魚の尾びれを顕微鏡で 1、事象提示

観察することで、丸い粒が動いている事実か どじょうの尾びれには血液がどのように流れ

9 ら魚の尾びれまで血液 ているだろうか?が流れていることが理解でき、魚は生きてい 2.予想 ○多面的な追究ができるくために体のすみずみ 3.観察・実験 ようにどじょうだけでまで酸素や栄養を血液 ・顕微鏡観察 はなく、メダカや金魚の流れによって常に運 4.観察結果の交流 などを用意しておく。んでいるという見方や ・血管の中を丸い粒が流れている。 ○心臓との関係が理解で考え方ができる。 ・網の目のような血管がある。 きるように、流れの方

。・流れの方向は2方向ある。 向について発問をする血液は、体のすみずみまで流れている。

豚の内臓を実際に観察 1。呼吸器を振り返る。することで、今まで学 2.消化器を振り返る。 ○気分がすぐれない子に

、 、 。習した呼吸器 消化器 3.循環器を振り返る。 は無理に観察させない循環器について実感を通して理解することが 豚の内臓を観察しよう! ○豚の内臓をさわるときできる。 には、必ず手袋をする

4.観察 ように注意する。・豚の気管支及び肺を観察する。10

(肺に空気を入れてふくらむところを観察)・豚の食道、胃、小腸、大腸を観察する。

(小腸がとても長いところを観察)・豚の心臓を観察する。

(心臓の4つの部屋、弁を観察)第4 5.観察した感想をノートに記述する。次

ま 魚の解剖を正しく行 1.事物の提示と い、酸素を得るために ・人体模型 ○今までの学習の中で、め えらは表面積を多くし ・豚の内蔵の解体写真 疑問に思ったことや次

たり、栄養分を吸収し (OHP) 追究したいことをノー、11 やすくするために腸を トに記述していたので

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- 6 -丹羽

長くしたりして魚の体 魚の体の中で、生きるために工夫をしている ノートを振り返るようには生きるために工夫 こと解剖して見つけだそう! に助言し、自分のこだされていることがある わりのある追究課題をことに気づくことがで 2.予想 設定するように援助すきる。また、命の尊重 3.解剖の仕方の説明を聞く。 る。の心を育てる。 4.実験(解剖)

、 、魚も人間や豚のように養分を消化 吸収したり酸素を取り入れるいろいろな工夫をしている。

単 単元で学習した内容の 1.単元で学習したことで、生きるためにすごく ○紙に自由記述をさせ、元 中で、生きる神秘につ 工夫をしていると感動したことを書く。 内容を評価する。12評 いてのことと多面的な 2.実物、VTR、本、インターネットなどのい ○多面的な手法でまとめ価 追究についての評価を ろいろな資料を活用して、人と動物の体につい がされているかどうか13

行う。 て分かったことを新聞にまとめてみよう。 で新聞を評価する。

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- 7 -丹羽

:どじょうの尾びれを顕微鏡で観察することで、丸い粒が動いている事実からどじょうの尾びれまで血液が流れていることが理解でき、動物7 本時のねらいは生きていくために、体のすみずみまで酸素や栄養を血液の流れによって常に運んでいるという見方や考え方ができる。

(9/13)8 本時の展開

子 ど も の 学 習 活 動 教師の指導・援助、評価(◆)と留意点

・どじょうの ○手をすかしてみる。 ○心臓から血液が流れる動画を視聴する。 ・理科ねっとわーくのも 尾びれには ○どじょうの尾びれにも血液が流れているか考える。 動画を提示する。

血液がどの 課題

http://rikanet2.jst.go.jp/contenつ ように流れ どじょうの尾びれには血液がどのように流れているだろうか?ts/cp0040b/contents/500k/htているかとml/5_1_1.htmlいう問題意 ○予想を交流する。

識を持つこ ◇全体的に流れている ◇先は流れていないとができ ・体を動かすために酸素や栄養が必 ・血管がないから流れていない。 ・血液が流れている、いないで問題になったら、る。 要だから体全体を流れている。 ・体を動かしているのは尾びれのもと 課題を「流れているかどうか」とする。

◇血管の中で流れている の辺りなのだから、尾びれには血液・血液の流れ ・魚は生きているのだから、酸素や が流れていなくてもよい。

創 についての 栄養を運ぶ必要があり血管の中を ・つめや髪の毛も血液がながれていな ・生きていくために酸素や栄養が必要であるという自分なりの 血液が流れている。 いから。 見方や考え方をしている子を意図的に指名する。

り 考えを持つ ◇心臓からの出るものともどるものが出 ことができ あるので、2本の血管で流れている。 ・生き物の命を大切にするために、観察が終わった

る。 ○どじょうの尾びれを観察する。 らすぐに水の中に戻すように指導する。す

・尾びれの血 ・他の魚も同じように尾びれにまで血液が流れてい液の流れを るかどうかについて追究したい子のために他の魚観察するこ も準備しておく。とができ、丸い豆のようなものが ・どじょう以外のものでも同じだろうか?→メダカや小赤でも調べる。 ◆2通りの流れに気付くことができているか。気付動いている ○結論を全体の場で交流する。 いている子には、なぜ流れが2通りあるのか尋ね事実を捉え ・尾びれに骨のようなものがあって、その真ん中やその下に丸い粒のようなもの る。ることがで が流れている事実から血管の中を血液が流れていると言えると思った。きる。 ・どの班の魚も同じように一列に丸い豆のようなものが流れている事実から尾び ●生き物が生きるために体のすみずみまで酸素や栄

れのところにも血液は絶えず流れていることが分かった。 養を必要としている見方や考え方に気づけるよう・尾びれには流れが右からと左からと二通りあったので、尾びれへ流す血液と心 に「なぜ尾びれまで流れているか」と尋ねる。

高 臓にもどる流れがあることが分かった。・どじょうは ・尾びれも流れているという事実から尾びれも栄養を得て動いている。 ●酸素や栄養を運ぶ流れと心臓に戻っていく流れが

め 生きていく ・尾びれに向かう流れは速いけど 帰っていくときは流れが遅いのはなぜだろう あることを考察できるように子どもの中から疑問、 。ためにすみ ・どうして粒は赤くないのだろう。赤くないから、血液でないかも。 が出なかったら、発問をする。

る ずみまで血 ・すごい勢いで流れている 生きている限り流れているのだから 命ってすごい ・どじょうの血流が見られなかった子がいるなら、。 、 。液を送って 顕微鏡カメラで拡大して映し出す。いるという ○毛細血管で酸素や栄養を渡し 二酸化炭素を取り入れて流れている動画を見る ・理科ねっとわーくの画像の視聴。、 。結論を得る ○人体模型の掲示物で人間も足の先まで血液が流れているようすを見る。ことができ ○メダカの卵のような小さな生き物でも血液は流れているか考え、実際に心臓か ◆メダカの卵を提示することで本時の見方や考え方る。 ら血液が送り出されている様子を観察する。 の評価をする。

○今日の時間をふりかえり、 がんばった仲間のよさに気づく。

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