業績回復に向けて: - Economist Intelligence...

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エコノミスト・インテリジェンス・ユニット報告書 業績回復に向けて: アジアの中小企業が直面する 課題とビジネスチャンス 協賛:

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エコノミスト・インテリジェンス・ユニット報告書

Paper size: 210mm x 270mm

業績回復に向けて:アジアの中小企業が直面する課題とビジネスチャンス

協賛:

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業績回復に向けて:アジアの中小企業が直面する課題とビジネスチャンス

© Economist Intelligence Unit 2010 1

©2010 エコノミスト・インテリジェンス・ユニット

本報告書に含まれる全情報は、著者と出版元である同社によって可能な限り検証されています

が、同社は本報告書に依拠することにより生じたいかなる損失にも責任を負わないものとします。

本報告書の全体または一部をエコノミスト・インテリジェンス・ユニットの事前承諾なしに複製

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本報告書について

本文は、エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)によって作成された報告書「業績回復に

向けて:アジアの中小企業が直面する課題とビジネスチャンス」のエグゼクティブ・サマリー(概要)

である。本報告書の作成に際した聞き取り調査対象者の選定、実際のインタビュー、リサーチ、執

筆は、すべてEIUのエディトリアル・チームによって行われており、内容はEIU独自の見解を反映した

ものとなっている。本報告書の執筆はチャールズ・リー、編集はデビッド・ライン、デザイン・レイア

ウトはガディー・タム、カバーページのデザインはデビッド・シモンズが担当した。

報告書の全文(英語)は、下記のアドレスよりダウンロードが可能。

www.eiu.com/sponsor/fedex/towardstherecovery

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業績回復に向けて:アジアの中小企業が直面する課題とビジネスチャンス

2 © Economist Intelligence Unit 2010

エグゼクティブ・サマリー

フェデックス(FedEx)の協賛によって作成された本報告書では、深刻な景気後退から回復しつつ

ある世界経済の中で、アジアを拠点にビジネスを展開する中小企業(とくに中国企業)がどのよう

な課題やビジネスチャンスに直面しているのか検証してゆく。同地域の中小企業はこれまで、雇用

の主要な受け皿として、またダイナミックな起業家精神が生み出すアジア経済の活力の源泉とし

て、きわめて重要な役割を担ってきた。だが最近の世界的な景気後退の中で、(とくに輸出産業は)

とりわけ大きな打撃を受けている。しかしアジア経済は予測を超えたスピードで景気回復へ向か

いつつあり、中小企業が危機の中で培ってきた回復力と柔軟性は今後大きな武器となる可能性が

高い。

本報告書は、2009年中旬にかけて行われた企業経営者・アジア経済専門家への聞き取り調査、

そしてIMFやアジア開発銀行、各国政府機関が発表したレポートの分析にもとづき、同地域の中小

企業が経済危機へどのように対処しているのか検証してゆく。本報告書ではとくにアジア経済に生

じつつある2つのダイナミズムに注目する。その1つ目は、欧米先進国に対する輸出への依存か

ら脱却し、アジア市場へ重点をシフトする必要性の高まり。2つ目のダイナミズムは、地域内貿易

の重要性の高まりだ。中国やインドといった経済大国にも生じつつあるこういった変化は、周辺国

に拠点をおく中小企業に業績回復の大きなチャンスをもたらす可能性がある。本報告書では、密

接に関連したこの2つのダイナミズムを同地域の中小企業がどのように活用するのかも検証して

ゆく。主要な論点は以下のとおり:

• 経済の見通しは依然として厳しい。だがアジアの中小企業はこの危機を乗り切るだけの体力をそなえており、世界に先んじて景気回復へ転じつつある同地域経済の恩恵をうける可能性が高い

アジアの中小企業は過去数ヶ月、資金調達環境の悪化や受注の大幅減少、キャッシュフローの

悪化や在庫コストの上昇など様々な問題に直面してきた。だが今後、こういった苦境に直面したこ

とがプラスに作用する可能性もある。激しい競争にさらされ(とくに中国の輸出製造業)、「厳格な

コスト管理を重視する企業文化」が育まれたことで、アジアの中小企業が景気後退局面にも柔軟

に対応できる力をつけたと指摘する関係者は少なくない。またマクロ経済レベルでも、同地域経

済が予想以上に急速な回復をとげつつあることがプラスに作用する可能性は高い。

• コスト・在庫管理は今後も生き残りのカギとなるアジア経済は急速な景気回復をとげつつある。だが中小企業の多くは依然として経済危機への

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業績回復に向けて:アジアの中小企業が直面する課題とビジネスチャンス

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対応やキャッシュフローの維持、戦略の見直しに力を注いでいる。コスト管理は中小企業にとって

常に重要なテーマであるが、ここに来てその重要性はさらに高まっている。また在庫管理の重要性

を認識し、見込み生産から受注生産へのシフトといった形で新たなアプローチを模索する経営者

も少なくない。売掛債権の迅速な回収や、顧客の支払い遅延・拒否を未然に防ぐための品質管理

もまた重要なテーマとして注目を浴びている。

• アジアの中小企業は中国市場の内需拡大の恩恵を受ける可能性が高い・・・

先進国経済が依然として景気低迷にあえぐなか、世界規模で広がるサプライチェーンの一角と

してアジアの中小企業も大きなあおりを受けている。だがアジア経済では現在、最終需要が拡大し

つつあり、中小企業はその恩恵を受ける可能性が高い。とくに中国では、中間所得層の台頭、そし

て政府による輸出依存型から内需重視型への政策シフトが見られ、さらなる需要拡大が期待され

ている。もしこれが最近おこなわれた景気刺激策による一時的な現象ではなく持続的なトレンド

になれば、アジアの輸出産業にとって大きな恩恵となるだろう。欧米市場での消費が経済危機以前

レベルまですぐに回復する見込みが低い現在、比較的大きな規模をもつ輸出型中小企業には、ア

ジア市場への重点シフト、あるいは欧米先進国市場への依存度を減らす方策を検討する動きが出

はじめている。

• ・・・だがアジア各国市場への参入は容易ではないだが、欧米市場の最終需要への依存度を減らす方向で戦略的舵取りを行うことはけっして容易

ではない。例えば中国市場は競争が激しく、消費者の嗜好など様々な面で地域差が大きいため、ブ

ランド構築や製品の差別化に莫大なコストがかかる。そのため、これまで欧米市場向けの輸出を

軸としてきた中小企業が成功をおさめるのはきわめて難しいだろう。すでにこういった方向での戦

略見直しを見送り、欧米市場の景気回復を待つ決定を行った経営者も少なくない。

• 新たに生じつつある地域内貿易の拡大トレンドは、アジアの中小企業に恩恵をもたらす可能性がある

アジアの主要経済国で最終需要の拡大が見られれば、地域内貿易も活性化する可能性が高い。

そして、すでにそのきざしは見られる。過去20年間、アジア内貿易が貿易全体に占める割合は着実

に増加しつつあるのだ。地域内貿易のさらなる拡大のカギとなるのは、アジア各国間での自由貿

易協定(FTA)の広まりだ。地域内貿易の拡大が中小企業にどのような恩恵をもたらすかはまだ未

知数な部分もある。だがアジアで複数国にまたがりビジネスを展開する企業は、FTAの拡大をおお

むね好意的に受け止めており、2010年1月1日に構築が完了した中国・ASEAN自由貿易区へ大きな

期待をもっている。

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• だが、FTAの拡大による恩恵を受けるためには、より多くの情報が必要だ

FTAによる関税引き下げが好影響をもたらすことはまちがいないが、過大な期待を抱くのは禁

物だろう。数多くのFTAが麺のように絡み合う現在の状況は、アジア内の貿易リンクを複雑化させ

ており、より包括的なFTAの拡大をさまたげている。また中小企業がFTAを活用していない、あるい

は特恵関税など優遇措置の存在を理解していないというケースも多い。アジア開発銀行が行った

調査によると、FTAを実際に活用しているアジア企業は全体のわずか22%にとどまるという。中小

企業が拡大する地域内貿易のトレンドを活用するためには、政府によるガイドラインの向上とさら

なる情報開示が不可欠だろう。

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