イタリア ピエモンテ州の州都トリノから東へ約 1 時間。カスタニョーレ モンフェッラートにワイナリーを構えるルカ フェラ

リスは 4 代続いている家族経営の生産者です。ワイナリーの転機は現当主のルカ フェラリスが引き継いだ 1999 年でした。彼は

このエリアではネッビオーロやバルベーラといった代表的な品種を育てる人が多い中、育てるのが難しく誰も目に留めなかった「ル

ケ」の栽培に取り組みました。元々糖度が高い品種のため、昔は甘口ワインにしかならなかったそうですが、時代と共に醸造技術

も進み、今では辛口を産み出せるようになり、洗練されたルケを造る第一人者となっています。

ルケは、バラを思わせる特徴的なフローラルフレーバーがあり、スタンダードキュヴェ(I634)は、熟成に樽を使わないため、その

個性が存分に発揮されます。また、ルケは多様性を持っている品種で、ロゼも造れ、熟成にも耐えられる品種です。また、ルカ自

身もルケはピノ ノワールと類似性があると考えており、長期熟成のポテンシャルを秘めたルケの可能性を信じ、「ブルゴーニュに

匹敵する偉大なワインを」との思いから造り上げたトップキュヴェが「オペラ プリマ」(I636)です。また、ルケの成功に留まら

ず、この地方では珍しいヴィオニエの栽培など、他の生産者が行わないような取り組みにも挑戦しています。

2015 年ヴィンテージについて：

2015 年は非常に暑く雨が少ない年でした。そのため乾燥してしまい水分が足りず、葡萄の房の、肩の部分をカットして実の量を

少なくして対応しました。その分品質は上がりましたが、生産量が少なくなってしまいました。収穫量は減りましたが、品質は素

晴しいものになりました。

2016 年ヴィンテージについて：

2016 年も 2015 年と同じくらい暑い年でしたが、7 月に雨が降ったため、適度な水分が供給できたのです。白葡萄のヴィオニエの

収穫は 9 月初旬に始まりました。暑い時期でも気温が 35 度を超えることがなかったおかげで、素晴らしいアロマ、十分な酸を保っ

ていました。そして十分な糖度もありました。そのおかげで、しっかりとした骨格があり、非常にバランスのとれたワインになり

ました。赤ワイン用のルケの収穫は 9 月 10 日に始まりました。途中、収穫は、間をあけることなく約 2 週間続きました。糖度の

集約の点から見ると、ルケにとっても非常に良いヴィンテージだったと言えます。よい天候が続いたおかげで、糖度のレベルは素

晴らしく、技術的、また生物学的な問題もなく、葡萄はすべて完熟することが出来ました。リンゴ酸の量は少ないですが、これは

葡萄が十分に熟したことを示しています。

- ルカ フェラリス -

＜ルケ ディ カスタニョーレ モンフェッラート＞ ピエモンテ州、アスティの北東に位置します。1987年にD.O.C.

になり、2010 年からD.O.C.G.に昇格したエリアです。エリア

全体は円のような形で、全部で 7 つの生産エリアがあります。

驚くべきことに、なんと端から端まで車で 15 分という、とて

も小さな生産地です。ルケの生産量は全体で年間約 60 万本、

イタリアのD.O.C.G.で最も小さいエリアのひとつです。

ルケ ディ カスタニョーレ モンフェッラート

ピエモンテ州

モンフェッラートにしかない土着品種「ルケ」 誰も目に留めなかった品種に、いち早く着目した第一人者

バローロ

バルバレスコ

日当たりの良い丘に広がる ヴィオニエの畑 西向きの丘の上に位置する畑で、土壌は粘

土質です。近年では 2016 年に植樹をし、

全体で 5ha になりました。太陽がこの丘に

そって進むため、一日中日当たりの良い畑

です。

“Bricco della Gioaja”の畑。火山性土壌の影響と良い日当たりで 色づきがよくて糖度の高い、粒が小さな凝縮された葡萄が育ちます。 最上級ワイン「オペラ プリマ」に使用する葡萄が植えられています。樹齢14年です。「Tufo

（トゥーフォ）」と呼ばれる火山性土壌の影響で、出来るワインは力強い風味になります。とて

もよい見晴らしなので、奥様が「葡萄を抜いてここに家とプールを作ろう」と冗談を言うそうで

すが、夏はとても暑く気温が42度くらいにまでなります。本来は畝の間に雑草が生えていますが、

10年に一度、草を全て刈り取り、すき返しを行って地中に空気を入れているそうで、その作業を

行ったため、草が刈られている状態でした。

幹が黄色くなっているのは、無害な菌のせいで、「化学肥料を撒いている畑には発生しないんだ。」

とルカ フェラリスは語ります。

醸造と熟成について 上級キュヴェ用の回転式水平タンク（ロータ

リーファーメーター）。中にパドルがついて

おり、果皮を押してくれるため、色合いやア

ロマを抽出することが出来ます。祖父の時代

には果皮をパンチングダウン（ピジャージュ）

していましたが、その伝統的な造り方に技術

を応用した形です。マセラシオン期間中、一

日一回パドルを回転させます。

（写真左）発酵用の垂直のステンレス

タンク。

（写真中央）マロラクティック発酵用

の台形の大樽。樽により酸素が供給さ

れ、自然のミクロビラージュが行える

ことで、きれいなアロマがキープでき

ます。

（写真右）地下にある熟成庫は常に温

度管理されており、２種類の容量の樽

があります。主に 225L のバリックは

バルベラ ダスティに、500L の樽は

オペラ プリマに用います。

オペラ プリマ用の “Bricco della Gioaja”の畑

モンフェッラート ビアンコ

センサツィオーニ 2015

Monferrato Bianco Sensazioni

「センサツィオーニ」は､感覚、感じを意味し

ます。ヴィオニエを 2006 年にこのエリアで初

めて植えました。当初はシャルドネを植えるこ

とを考えていましたが、他と差別化を図るため

ヴィオニエにしました。エキゾチックな果実や

花の豊かなアロマ、ミネラルもしっかりあり、

スパイシィなニュアンスも感じられます。しっ

かりとボディのあるワインです。

【白・辛口】 等級：D.O.C.

葡萄品種：ヴィオニエ

熟成：ステンレスタンクで 12 ヶ月

■品番：I-670 ■JAN：4935919056700

■容量：750ml

¥2,160(本体価格¥2,000)

ルケ ディ カスタニョーレ モンフェッラート

ブリク ド ビアンク 2015

Ruche di Castagnole Monferrato Bric d'Bianc

ブリク ビアンクは、畑のある丘の名前で、「ビ

アンクの丘」という意味です。南西向きで、土

壌は、軽くエレガントなスタイルになる砂質

と、パワフルになる粘土質があります。紫が

かったルビーレッド、バラの花やスミレ、チェ

リーを思わせる非常に華やかでアロマティッ

クな香り。たっぷりとしてヴェルヴェットのよ

うにしなやかな口当たりがあります。

【赤・フルボディ】 等級：D.O.C.G.

葡萄品種：ルケ

熟成：ステンレスタンクで 6 ヶ月

■品番：I-634 ■JAN：4935919056342

■容量：750ml

¥2,484（本体価格¥2,300）

ルケ ディ カスタニョーレ

モンフェッラート クラシック 2014

Ruche di Castagnole Monferrato Clasic

2014年ヴィンテージよりワイン名が

“イ フィルマーティ”から“クラシック”に変更になりました

収穫は手摘みで行います。これは機械が入るこ

との出来ない急斜面だからです。収穫の時期が

最も大事で、糖度とポリフェノール類が一番良

い時期に収穫をしなければなりません。エレガ

ントなアロマを持つルケにとって、樽のフレイ

バーが付きすぎないようにするのがポイント

です。深みのある香り、集約した葡萄を使って

いるため、5～6 年ぐらいは持たせることが出

来ます。

【赤・フルボディ】 等級：D.O.C.G.

葡萄品種：ルケ

熟成：大樽で 6 ヶ月、瓶で 6~12 ヶ月

■品番：I-635 ■JAN：4935919056359

■容量：750ml

¥3,024（本体価格¥2,800）

ルケ ディ カスタニョーレ

モンフェッラート オペラ プリマ 2011

Ruche di Castagnole Monferrato Opera Prima

単一畑の葡萄を使用、収穫量を

通常の半分に落として造られる“最高傑作”

「新しい手法で造られた、高品質なルケ」とい

う意味を込めて“オペラ プリマ（第 1 作、最

高作品）”という名前が付けられています。ル

ケにはピノ ノワールとの類似性があると感

じたルカは、偉大なブルゴーニュに匹敵するよ

うなルケのワインを造ろうと考え、まずは最高

の葡萄が出来る畑を選ぶことから始めました。

ルケの畑は 8 ヶ所にありますが、このオペラ

プリマのみ単一畑です。ルケのもつ華やかさと

凝縮感や余韻の長さが印象的です。

【赤・フルボディ】 等級：D.O.C.G.

葡萄品種：ルケ

熟成：500L のトノーで 24 ヶ月、瓶で 12 ヶ月

■品番：I-636 ■JAN：4935919056366

■容量：750ml 【6 本木箱入り】

¥4,968（本体価格¥4,600）

シャルドネではなく、このエリアでは珍しい

ヴィオニエ 100％で造りました

バラを思わせる個性的な香り、熟成に樽を使わないた

め、その個性が存分に出ています