2007年グローバル・シチズンシップ・レポート LIFE CYCLE · 2008-07-23 ·...

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2007年グローバル・シチズンシップ・レポート LIFE CYCLE

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HP 2007年グローバル・シチズンシップ・レポート 1

2007年グローバル・シチズンシップ・レポート

LIFE CYCLE

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グローバル・シチズンシップは重要な業務

上のイニシアチブであるだけでなく、私た

ちの価値観の表明であり、私たちが共存す

る社会と世界における努力の物差しであ

り、さらには相互依存が強まる世界におい

て責任あるリーダーシップを実践するため

の基盤でもあります。

1 CEOマーク・ハードから

のご挨拶

2 ライフサイクル

4 HPにおけるグローバ

ル・シチズンシップ

6 サプライチェーン

8 気候変動(地球温暖化)

10 機器の再利用とリサイ

クル

12 プライバシー

14 アクセシビリティ

15 社会貢献

16 業績と目標

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HP 2007年グローバル・シチズンシップ・レポート 1

2007年度、HP社員は素晴らしい業績をあげました。これが結果にも反映され、HP

はテクノロジー企業として初めて、1000億ドルの売上高を達成したのです。さら

に、一般消費者から大企業に至るお客様がコスト効率、エネルギー効率、生産性

を改善する上で役立つ、優れた製品とサービスを提供しました。

しかし私たちはこのような進展に甘んじることなく、さらに努力を重ねてゆく必

要があります。HPはこの市場での業務と財政的な成功のみを目標とすることな

く、地球市民活動の面でも世界のリーダーとなることを望んでいます。世界の大

部分の国や市場で業務を行い、自社のエネルギーや環境を含むあらゆることに対

する倫理やガバナンスを含むポリシーと実践について認識しており、またそれら

が自社業務の範囲をはるかに超えた部分でも影響を及ぼすことを理解していま

す。グローバル・シチズンシップは重要な業務上のイニシアチブであるだけでな

く、私たちの価値観の表明であり、私たちが共存する社会と世界における努力の

物差しであり、さらには相互依存が強まる世界において責任あるリーダーシップ

を実践するための基盤でもあります。これを受けて、HPは世界最大のグローバル

企業シチズンシップ・イニシアチブである国連のグローバル・コンパクトに対す

る支援を続けています。

私たちのグローバル・シチズンシップの優先課題であるサプライ・チェーンの責

任体制の確立、気候変動(地球温暖化)への対応とエネルギー効率の向上、そして

製品の再利用とリサイクルの推進は、HPの成功の鍵を握る要因として、これまで

以上にその重要性を増しています。これらの分野にはお客様の高まる需要が反映

されており、最大の貢献を行う機会が与えられています。

HPは業務の要となる他の分野での問題にも引き続き対応してゆく所存です。台頭

する技術から生じるプライバシーの課題においても、HPはプライバシー保護と個

人情報の責任ある使用における先駆者として取り組んでいます。さらに、HPは共

に業務を行い共存する世界中の地域社会を豊かにするためのプログラムにも投資

しています。さらに2008年には、生徒の成績と若手起業家に焦点をおいた教育に

も投資する計画です。

HPは単独の企業としてでなく、政府、組織、企業、および個人との協力体制の下

に世界で最も重要な数々の課題に対応する稀な立場に置かれています。私はこれ

までと同様、皆さんと共に目標とする理想の世界企業市民として努力、信念、想

像力を武器にこれらの課題を解決できると確信しています。

Mark Hurd

会長、社長兼最高経営責任者(CEO)

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2 本報告書(FY07 Global Citizenship Report)の全文(総合版)はwww.hp.com/go/report に搭載しています。

導入前 導入中 導入後サプライチェーンの責任

HPはサプライヤーがHPの最高水準の倫理、

労働、および環境の基準を満たすようにト

レーニングと支援を提供しています。HPの

取り組みはそれ自身とそのお客様の利益を

守ると同時に、世界規模のサプライチェー

ン全体における肯定的で継続的な変革を促

進します。

気候変動(地球温暖化)への対応と

エネルギー効率の向上

気候変動(地球温暖化)に対応する

ための主要な活動は、顧客のエネ

ルギー消費量とそれに関連する温

室効果ガス排出量の削減を支援す

ることです。HPは低炭素経済への

移行を先導するために、その業界

を超えた範囲に視野を広げ、製

品、サービス、ソリューションを

開発しています。

私たちのライフサイクルに対する取り組み

HPが責任ある世界市民となるためには、その製品とサービスが問題の根源

とならずに、問題の解決に貢献することが必要だと私たちは考えます。そ

のためHPでは製品の用材、製造方法、梱包方法、配達方法、さらには消費

するエネルギーや廃棄方法にいたるまで、環境への影響を最小限に止める

ことを目的に、包括的なライフサイクル全体として見直す機会を追求して

います。この取り組みはグローバル・シチズンシップの3大優先課題に反

映され、HPが業界のリーダーとしてのみならず、それ以上の役割を果たす

ための方向性を提供しています。

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HP 2007年グローバル・シチズンシップ・レポート 3

製品の再利用とリサイクル

HPはその機器の再利用とリサイクルの

量、および製品に使用する再生材の量

をこれからも増加してゆく所存です。

今日HPは企業と個人のお客様に対して

責任ある幅広いリサイクル・サービス

を、世界の52の国と地域で提供してい

ます。

導入前 導入中 導入後

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4 本報告書(FY07 Global Citizenship Report)の全文(総合版)はwww.hp.com/go/report に搭載しています。

HPでは、リーダーシップは自分自身に対する高度な

基準を実践することから始まると考えます。つま

り、これは優れた製品やサービスの提供に留まら

ず、最高水準の誠実さをもって行動すること、透明

性と信頼に基づいた関係を構築すること、環境への

影響を低減し、また他者が環境への影響を低減する

上での援助を行うこと、暮らしを豊かにし、地域社

会の育成に貢献すること、開発と社員の健康を促進

することなどが含まれます。総合的に見ると、高度

な基準を実践するための努力は、会社全体における

グローバル・シチズンシップにおける責務であると

言えます。

それと同時に、これは革新と成長への大きな機会を

も意味します。たとえば、エネルギー・コストの高

騰、コンピューティングに対する需要の急上昇、

地球温暖化に対する懸念の深刻化により、情報テク

ノロジー(IT)の焦点は、処理能力やストレージ容量

などの問題を超えた領域に広がりつつあります。天

然資源の不足と値段の高騰、および環境問題の深刻

化に直面する中、HPは炭素排気制限の問題を抱える

世界でITを武器に問題の解決を図るリーダー的な存

在として活躍する所存です。

その展望に沿って、グローバル・シチズンシップは

HPが掲げる7大目的の1つとして、各地域の各社員に

よる日常の業務に組み込まれています。サプライ・

チェーンの責任体制の確立、気候変動(地球温暖化)

への対応とエネルギー効率の向上、そして製品の再

利用とリサイクルの推進が、包括的な3大優先課題と

なっています。これらの優先課題に反映された、多

様で急速に進化するお客様のニーズと期待に応える

ための画期的な製品、サービス、ソリューションが

求められています。

私たちのグローバル・シチズンシップにおける業

務は、アクセシビリティ、社員の多様性、健康、

安全、プライバシー、HPの運営による環境への影

響、HPによる地域社会への投資などの他の領域にも

広がりを見せています。私たちの活動範囲と貢献の

歴史は、HPが世界市民としての責任を果たし、世界

のIT企業のリーダーになるための決意を反映してい

ます。

導入前、導入中、導入後…

そしてその間の全過程を通して

倫理と遵守はHPにおける全業務の基盤です。私たちは妥協の無い誠実さにおける決 意を示すべく、ガバナンス、倫理、遵守に対する努力を続けています。

優先課題

サプライチェーンエレクトロニクス業界がサプライチェーンにおいて、

協力体制、サプライヤーによる監査、能力育成により

労働基準と環境基準を向上する上でHPはリーダーとし

ての役割を果たしています。

社会 社会はHP業務とグローバル・

シチズンシップ活動の背景と

なっています。

社会貢献

HPは全世界のあらゆる事業拠点におい

て、学業成績、経済開発、環境保持に

焦点を絞り地域社会の援助を行って

います。

オペレーション

HPは業務環境の改善と資金節約を行

うと同時に、全世界で業務を行う上

で環境に対する影響を評価し削減す

るために環境管理システムを用いて

います。

サプライヤーHPは、製品の資材、部品、製造、そして製品

流通サービスに、年間約500億ドルを投じて

います。

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HP 2007年グローバル・シチズンシップ・レポート 5

導入前、導入中、導入後…

そしてその間の全過程を通して

倫理と遵守はHPにおける全業務の基盤です。私たちは妥協の無い誠実さにおける決 意を示すべく、ガバナンス、倫理、遵守に対する努力を続けています。

顧客世界中で何百万人もの人々が、

毎日HPテクノロジーを使用

HP 世界の消費者、企業、組織にテクノロジーソリュ

ーションを提供するリーダーとして売上高1043億

ドルを誇る

社員全世界における社員数172,000人

優先課題

気候変動(地球温暖化)への対応とエネルギー効率の向上HPはその事業とサプライチェーンによる気候変動(地球温

暖化)に対する影響を最小限に抑えると同時に、エネルギ

ーと炭素排気制限の問題を抱える世界に対応するための製

品開発を行いソリューションを探究しています。

優先課題

製品の再利用とリサイクルHPは効率的に機器の再利用とリサイクルを

する方法をお客様に対して提供し、他のリ

ーダー的組織と共通の基準と対策を設定し

ています。

社員

HPは有能で多様な人材を養育し、社

員の潜在能力を引き出す安全で健康

な協力的環境を提供します。

プライバシー

HPは、説明責任体制をプライバシーの

問題に適用し、法律やHPのプライバシ

ー基準の遵守に関する決定だけでな

く、価値観とリスクに関する決定事項

も見直しています。

製品

HPは資源を最有効利用する製品設計と

梱包を行い、顧客の要請に応え法規の

要件を満たす代用材質を長年に渡り利

用してきました。

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サプライチェーン における改善の促進

現代の世界市場では、サプライヤーによる社会面と

環境面での業績はHP、そのお客様、そして環境に影

響を与えます。私たちはこれを責任と機会の両方で

あると理解しています。HPは社内で掲げる最高水準

をそのサプライヤーに対しても期待し、サプライヤ

ーがこれを実現するためのトレーニングと支援を

行っています。

世界最大のIT企業としてHPは業界最大のサプライ

チェーンを持ち、肯定的な変化を可能とする大きな

影響力を持つ企業としての立場を保持しています。

HPはサプライヤーと緊密な協力体制の下にサプライ

ヤーの業績を評価することで、HPの基本的価値観を

実践し、お客様の期待にも応えています。また、HP

の高い社会的評価を守り、供給ラインを確保し、効

率を認識し、環境への影響を削減することで恩恵も

受けています。

今年、HPは業界で始めてそのサプライヤー名を公開

する企業となりました。このように情報の透明度を

上げることでHPのサプライチェーン全体での改善が

促進され、お客様に対しても、HPの製品を選ぶこと

は社会面および環境面での責任を果たす会社を選ぶ

ことでもある、という事実を示すことができます。

2008年 サプライチェーンの目標2008年 サプライチェーンの目標2008年 サプライチェーンの目標2008年 サプライチェーンの目標2008年 サプライチェーンの目標2008年 サプライチェーンの目標2008年 サプライチェーンの目標2008年 サプライチェーンの目標2008年 サプライチェーンの目標2008年 サプライチェーンの目標2008年 サプライチェーンの目標2008年 サプライチェーンの目標2008年 サプライチェーンの目標2008年 サプライチェーンの目標

HPによる今年のサプライチェーンに対する目標には、

特にHPのティア2サプライヤーに的を絞ったクラス

最高のトレーニング プログラムの提供、社会面お

よび環境面の責任要件をサプライヤーの部品調達の

決定に完全に組み込むこと、さらにティア1サプラ

イヤーによるエネルギーの使用とそれに関連する温

室効果ガス排出量に関連する報告を行うことが含ま

れます。

6 本報告書(FY07 Global Citizenship Report)の全文(総合版)はwww.hp.com/go/reportwww.hp.com/go/reportwww.hp.com/go/reportwww.hp.com/go/reportwww.hp.com/go/reportwww.hp.com/go/reportwww.hp.com/go/reportwww.hp.com/go/reportwww.hp.com/go/reportwww.hp.com/go/reportwww.hp.com/go/reportwww.hp.com/go/reportwww.hp.com/go/reportwww.hp.com/go/reportwww.hp.com/go/reportwww.hp.com/go/reportwww.hp.com/go/report に搭載しています。

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サプライチェーン における改善の促進

監査結果

2007年にHPは150のサプライヤーに対し

て監査を行い、その内の92に対して後に

進捗状況の確認を行いました。この対象

として最高調達支出、最多非準拠、最大

労働者数を抱える主要サプライヤーに焦

点が絞られました。確認監査によると、

サプライヤーは大きな進捗を遂げてい

ます。HPはそれらのサプライヤーが改善

し、問題を解決するためのトレーニング

とサポートを提供しています。

製品資材の選択

計画過程で使用する資材はHPの環境保護

における業績を改善し、お客様の期待に

応える機会でもあります。私たちは、以

下の分野に焦点をおいています。

• 製品資材の含有材料についての透明性

を保ち、環境、人体、安全に対するリ

スク要因となる可能性のある資材を使

わないように努力する

• 小型で軽く、資材が少量ですむ製品を

開発する

• 新素材を使うための革新を進める

• 再生材を使用する

• 再生しやすい資材を使う

サプライヤーの多様性を促進する

HPは2007年にサプライチェーンの多様性

を示すようにHPに要請を行った顧客から

100億ドルを超える売上高を見込んでい

ます。この数字は今後も成長が予想さ

れ、HPはサプライチェーンの多様性を促

進するプログラムを米国だけでなく南ア

フリカ、カナダ、欧州へと広げる計画を

進めています。

監査が行われている事業拠点監査が行われている事業拠点監査が行われている事業拠点監査が行われている事業拠点監査が行われている事業拠点

監査が行われていない事業拠点監査が行われていない事業拠点

HP 2007年グローバル・シチズンシップ・レポート 7

Marks & Spencer では、その環境保持を目的とした 100 ポイント制

の 5 年間計画であるプラン A の導入により、責任ある業務運営に

対する努力を払っています。弊社では厳格な調達政策と手順が導入

されています。たとえば、サプライヤーが行動規範の実践状境をど

のように工場で監視しているかに関する情報、および各工場による

年次状況レポートを要請しています。弊社がHPにこれを求めた際

に、HPのサプライチェーンに対する社会的・環境的責任プログラム

が私たちの要件に緊密に沿ったものであることに気付きました。総

合的に、私たちはHPの倫理観に基づいた部品調達と、複雑な環境と

社会的な課題おいて相互利益をもたらす対策を見出すための決意に

感銘を受けました。

マイク・バリー 企業社会責任統轄責任者、Marks & Spencer

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気候変動は環境、社会、経済に対する重大なリスク

を投げかける一方で、私たちはこの課題がHPとその

お客様に対しての大きな機会でもあると考えます。

HPは以下の分野に焦点を置き、包括的な対策を取っ

ています。

• 温室効果ガス排出量の削減

世界中で、エネルギー効率の改善されたテクノロ

ジーに投資し、土地利用を改善し、再利用可能エ

ネルギーの購入量を大幅に増加しています。

• HP製品とサービスに関連する温室効果ガス排出量

を削減

HPはコンピュータ チップからデータセンターに

至るまで製品のライフサイクルを通してエネルギ

ー効率を改善する設計を導入し、お客様に対して

はエネルギー消費の影響についての教育を行って

います。

• 他の経済地域における温室効果ガス排出量の削減

を目的とした画期的な対策

HPは農業や建設などの業界におけるエネルギー使

用量を削減する対策に取り組んでいます。また、

炭素を大量に排気する作業方法に代わる炭素排気

の少ない作業方法を探究しています。たとえば、

HP ハロ・テレプレゼンス・ソリューション(HP

Halo Telepresence Solution)では、仮想会議の

環境を設定することで出張の必要性を削減し温室

効果ガス排出量の根源を減らしています。改善の

機会を与える3番目の分野は、炭素排気に関する監

視・報告技術により低炭素経済への移行を促進す

ることです。

• 気候変動に取り組むための連携

HPは政府、民間組織、および他のIT企業との協力

体制の下に、地球温暖化に対する強力な対策を進

め、エネルギー効率の業界基準を改善し、世界経

済全体における温室効果ガス排出量の削減を図っ

ています。

気候変動(地球温暖化)問題への取り組み

エネルギー節約型PC HP rp5700デスクトップPCは、前世代のPCと比較して最高80%

のエネルギー使用量を削減することが可能です。さらにこの製

品は、HP製業務用PCの中で最も製品寿命の長いPCであり、リサ

イクルも簡単です。この進展において、HP rp5700はElectronic

Products Environmental Assessment Tool (EPEAT™)から最高

の評価を受け、EPEATの厳格な要件に準拠する初の製品となり

ました。HPはEPEATにおける業界一の経歴を誇ります。

涼しく節約する方法データセンターは、驚くべきことにエネルギー総合消費量の半分を、冷房に消費しています。

HPは2007年にこの消費量を削減するための機器の再利用とリサイクルの推進(DSC)サービスを

導入しました。DSCではサーバの使用で生じた熱を測定するために何千ものセンサーを使用し

ます。常に冷却反応を調整することで、DSCにより最高40%の冷却関連エネルギーを削減する

ことができます。これは1年分に換算すると、2万平方フットのデータセンターあたり480トン

の二酸化炭素同等の(CO2e)排気に相当します。

気候変動(地球温暖化)への対応とエネルギー効率の向上

昨年、HPはその業務と毎年販売される製品によるエネルギ

ー消費量、およびそれに関連する温室効果ガス排出量を、

2010年までに2005年レベルの20%減まで減らすという目標を

打ち出しました。そして、この目標は予定よりも約3年早く

達成され、さらに目標を高く2005年のレベルよりも25%低く

する、という改訂が行われました。

即時の効率

インスタント・オンテクノロジーを備えたHPレーザー

ジェット・プリンタは、印刷機の温度を常に保つ代わりに

印刷を行う場合のみに対応するアイドルモードによりエネ

ルギーを節約します。インスタント・オンテクノロジーが

1993年に導入されてから、HPの白黒レーザージェット製品

のみでも500万トンを超えるCO2eの排気を削除しました。

これは1年で96万台の車の排気量に相当します。

エネルギーの節約による資金の節約

HPのソリューションにより、エネルギーとそれに関連する

温室効果ガス排出量、および資源を節約するためのワーク

フローを自動化することができます。例えば、HPではHP

Web Jetadminと汎用プリンタ・ドライバを使って両面印刷

を社内の標準としました。この変更により、年間で726ト

ンの紙と770万ドルを節約しました。

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Enterpriseの企業理念は、お客

様、社員、そして世界に対して最善を尽くせば財

政は自然に潤う、という考え方に基づいていま

す。私たちはお客様に対する炭素排気削減プログ

ラムなどを含む幅広い環境プログラムを導入し、

天候変化への影響を最小限に抑えるための努力を

惜しみません。

HPの貢献により、弊社のIT機器により使われるエ

ネルギーは大幅に削減されました。弊社の最大デ

ータセンターは2007年に2250万キロワットのエネ

ルギーを消費しました。HPが行ったアセスメント

により、弊社では約190台のWindows® サーバから

10台のボックスへの変更が行われました。発熱と

冷却負荷の面では、10台のボックスへの変換によ

り60キロワットから6キロワットへの大きな削減が

見られました。

またHPは世界中にある弊社の7000台以上のレンタ

ル支店でのニーズにどのように対応するかについ

ての分析に貢献しました。その結果、支店で4万5

千台を超える薄型クライアント ターミナルを支え

るためにPCでなくHPブレードサーバを使うことを

決定しました。

推定ではこの薄型クライアントの使用により、同

等のPCにより必要とされるエネルギー量を4分の

1に削減できる見込みです。サーバ電力を含めて

も、年間で約3000トンの二酸化炭素を節約するこ

とになります。これは各支店において年間で約500

キロのCO2排気量である、50万ドル以上の節約に相

当します。

弊社は仮想化と合理化の戦略を継続していく予定

です。HPの電力と冷却技術およびその画期的なブ

レード技術は、ITエネルギー効率の改善を続ける

上で重要な要素となります。

ジム・ミラー

情報技術副統轄責任者、Enterprise Rent-A-Car

HP 2007年グローバル・シチズンシップ・レポート 9

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回収および その他の貢献

IT製品の使用が急増するにつれて、破棄された機器

と消耗品を業界が責任を持って回収し、処分するこ

とがますます重要になっています。HPはお客様に対

する回収サービスのリーダーとして長年にわたり活

躍しており、機器の再利用とリサイクルの量をこれ

からも増加してゆく所存です。昨年HPは2007年末ま

でに10億ポンド(45万トン)の電子製品と消耗品をリ

サイクルするという目標以上の業績を達成しました。

現時点では2010年末までにさらに追加の10億ポンド

を回収するという新しい目標を設定しています。

HPは1981年に中古機器のリマーケティング(再生品

の販売)を、1987年にリサイクル・サービスを開始

しました。今日では世界の52の国と地域で幅広い製

品のリサイクル・サービスを提供しています。

HPは2007年に前年比31%増の28,500トンにおよぶ約

300万台のハードウェアを再利用とリマーケティン

グを目的として回収しました。総計リサイクル量

は2006年に比較して50%以上増加の113,000トンで

した。

2001 2002 2003 2004 2005

755

615495

395305

累計リサイクル量[100万ポンド]

リサイクル基準の支援HPは2002年に他社3社と共同で「欧州リサイクル・プラットフォーム」

(ERP)を創設しました。ERPはリサイクル契約の基準を設定し、遵守を

確認するための監査を行っています。2007年にERPは約24,500トンのHP

機器を処理しました。全体的にはERPは欧州(EU)9カ国における750以

上の企業の製品を15万トン近く処理しました。

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HP 2007年グローバル・シチズンシップ・レポート 11

累計リサイクル量[100万ポンド]

再利用

責任ある回収はHPのリースと再利用サービスの要で

あり、お客様が中古機器の管理時間と費用を節約す

る上で役立ちます。また他のお客様も、必要に応じ

て再生・再製造され、割引の値段で購入でき、製品

によってはHPによる保証が付いている中古のHP製品

を購入する機会に恵まれます。全ての再生機器に対

して、HPはお客様のデータを保護し、環境法に準拠

するための厳格な手順に従っています。

リサイクル

最終的には全てのIT機器がその寿命を終え、リサイ

クルの必要が生じます。HPの消費者リサイクル サー

ビスは地域特有の法規の違いを理由に国ごとに異な

ることがあります。民間企業のお客様と対応する場

合には、その会社特有のニーズと状況に対応するよ

うに回収を行っています。

HPプリンタのカートリッジに対しては、47の国と

地域で無料リサイクル・サービスを提供していま

す。2005年以来、HPは消費後再生プラスチックを原

料として2億以上の新規モデルの新製品のHPインク

ジェット・プリンタ・カートリッジを製造してきま

した。2007年には、2,300トンの再生プラスチックを

新製品HPインクジェット カートリッジの製造に使用

しました。HPのリサイクルプログラムを通して回収

されたカートリッジは、全体数の半数に上ります。

2006 2007 2010

2007年の目標:

10億

2010年の目標:

20億現在HPは2010年末までに追加の10

億ポンドを回収するという積極的

な新しい目標に向けて努力してい

ます。

920

11億7000万昨年HPは10億ポンドの電子

製品と消耗品をリサイクル

するという目標以上の結果

を達成しました。

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強力な新技術により、データの収集、編集、保存、

使用の方法が変わりつつあります。これにより、よ

りカスタマイズされた製品やサービスを提供するな

どの利点が提供される反面、それに伴うリスクも生

じます。世界中で極秘データの収集と送信が急増す

る中での最優先課題はデータの保安と個人のプライ

バシー保護です。

HPの製品とサービスは個人の情報を安全に保つ上で

重要な役割を果たしており、私たちは法律と業界の

常識を超えた範囲でプライバシーの問題に取り組む

パイオニアでもあります。HPはプライバシーの問題

に関する全ての決定において責任を持って行動し、

法律、HPの行動規範、プライバシー基準の遵守だけ

でなく、その価値観や顧客の希望と期待、さらには

あらゆるリスクの潜在性も含めた確認を行っていま

す。

2007年にHPはすでに厳格なそのプライバシー方針を

さらに強化し、プライバシー説明責任モデル

(Privacy Accountability Model) を確立しました。

これは私たちの基本価値観である誠実さ、透明性、

個人の尊重に加え、HPの社会的評価、投資、業務の

一貫性などの潜在的なリスク要因を常に考慮する上

で役立ちます。HPの管理者はプライバシーとデータ

保護に影響する決定をする際にこのモデルを適用し

ます。

しかし、これだけではプライバシー保護に対する努

力において、社員自身を対象とする基準が完全に満

たされることを保証できません。世界環境で責任あ

るデータ処理を行うには企業と政府間の協力が必要

です。HPは政府職員やその他のステークホルダーに

対して、プライバシー保護を目的とした技術革新の

影響についての教育を進めています。HPは政府と企

業がステークホルダーの最善を考えて極秘情報を取

得、使用、保護するように厳しい基準を設定し、

決定に関する説明責任を強化することを提唱します。

また、政府が被保護者のプライバシーを尊重する一

方で、データの違法使用、誤用、詐欺を防ぐ法律を

施行するための、より有効な方法を見出す必要があ

ると考えます。

プライバシー基準の強化

HPはプライバシーの保護とデータ保護に関連する複

数の分野で公共政策に参加しています。たとえば、

HPは消費者プライバシー法規フォーラム(Consumer

Privacy Legislative Forum)を通して統合米国プ

ライバシー法(unified U.S. privacy law)の改善に

貢献しています。また、アジア太平洋とアメリカ大

陸における説明責任と国境を越えたプライバシー法

規を強化するために、Asia Pacific Economic

Cooperativeの電子商取引運営グループによる

Pathfinderプロジェクトに参加しています。さらに、

世界中の政府職員と規制組織の懸案とイニシアチブ

を理解するために直接会い、プライバシー保護の新

技術が抱える潜在的な意味合いについての認識を促

進する上で、援助を行っています。

プライバシーの保護

HPは2007年にHP

ProtectToolsにドライブ

の暗号化を導入し、

Microsoft® Windows®

XP、Microsoft Windows

Vista® Business、

EnterpriseとUltimate版

に対する完全な暗号化ソ

リューションを提供しま

した。モジュール式のク

ライアント セキュリティ

ー スイートであるHP

ProtectToolsは大半のHP

業務用ノートブックとデ

スクトップにインストー

ルされており、業務に必

要なセキュリティー機能

の使用を可能とします。

HP ProtectToolsはプラ

イバシー保護法規やPCI

(支払いカード業界) に

対する準拠など、企業が

新しい要件や変更要件を

満たすためのセキュリ

ティーとプライバシー保

護機能を提供します。

プライバシーの保護で受賞 HPは有数のインターネット プライバシー組織であるTRUSTeと、

独立研究グループであるPonemon Instituteにより「2007年度プ

ライバシー保護で最も信頼される企業(Most Trusted Company

for Privacy for 2007 )」として指名を受けました。この賞は

消費者に対してプライバシー保護とプライバシーに関する情報

を提供し、オンライン環境での安全強化を提唱する企業に与え

られます。

Page 15: 2007年グローバル・シチズンシップ・レポート LIFE CYCLE · 2008-07-23 · て責任あるリーダーシップを実践するため の基盤でもあります。

プライバシー保護は Procter & Gamble にとり不可欠な要因です。プライバシー保護の価値観を共有するHPのようなサプライヤーと共に働くことで、業務上の緊密な信頼関係が構築されます。

サンディー・ヒュース 世界倫理準拠プライバシー保護責任者、

The Procter & Gamble Company

HP 2007年グローバル・シチズンシップ・レポート 13

Page 16: 2007年グローバル・シチズンシップ・レポート LIFE CYCLE · 2008-07-23 · て責任あるリーダーシップを実践するため の基盤でもあります。

14 本報告書(FY07 Global Citizenship Report)の全文(総合版)はwww.hp.com/go/report に搭載しています。

平等なアクセスの保障

HPは設計ガイドラインとユーザー補助技術(AT)業者

とのパートナーシップを通じてHPの製品とウェブサ

イトを誰もが利用できるように努力しています。

アクセシビリティー機能はより高度な柔軟性と可用

性の改善により生産性を向上し、特別なニーズを持

つユーザーだけでなく全てのユーザーの役に立ちま

す。

アクセシビリティーは世界中で傷害や加齢による

身体的制約がある人々が増える中でその重要性を増

しています。たとえば、労働年齢にある米国のコン

ピュータ・ユーザーの中で、視覚、聴覚、運動能

力、言語、認知の面において軽度から重度までの障

害を持つ人々の割合は50%を超えています。1欧州

(EU)では情報・通信技術関係の製品とサービスを

設計する上で特別な考慮が必要とされる障害を持つ

50歳以上の人口は6900万人にのぼります。2

これらの傾向を理由に、多くの国ではアクセシビリ

ティー法規と基準の導入または計画が進められてい

ます。オーストラリア、カナダ、欧州(EU)、

日本、中南米の一部、および米国では、アクセシビ

リティを配慮した情報・通信技術関係の製品とサー

ビスの購入が政府機関に対して義務付けられていま

す。

私たちはアクセシビリティを製品とウェブサイト開

発のプロセスに取り入れることで、この問題に取り

組んでいます。たとえば、HP製品に組み込まれたア

クセシビリティ機能としては、手触りで識別可能な

ボタン、手が届きやすい場所に配置したスイッチや

ポート、各種の調節が可能な大型ディスプレイなど

があります。さらに、一部のユーザーは、画面拡大

機能やキー文字の大きいキーボードなどの「ユーザ

ー補助技術」(AT)を取り入れた特別な機器を必要と

します。HPはお客様がアクセシビリティを配慮した

最高の製品を利用できるように、AT業者と共同で

HP製品がこれらのデバイスとの互換性を改善するよ

うに取り組んでいます。

アクセシビリティを促進するための連携

HPは50社以上のATベンダーと連携して、各社の特

定用途製品との互換性を確認しています。これらの

ATベンダー各社はHP技術をフルに活用したアクセ

シビリティ製品をお客様に提供するための開発とソ

リューション パートナー プログラム (Developer

and Solution Partner Program) に参加しています。

アクセシビリティ情報へのアクセス可能にする

「自主的製品アクセシビリティ・テンプレート」

(VPAT)データベースには、公共部門のお客様に提

供されたHP製品のアクセシビリティ機能が記録され

ています。2007年には、該当する製品の80%に関する

詳細情報を記載しました。これは2006年から67%の増

加です。

カスタマイズ可能なモニターの提供2007年に導入されたHP L1950 19インチとHP

L1750 17インチのLCDデュアルヒンジモニタ

ーは、二重焦点、三重焦点、および累進多焦

点眼鏡を利用するユーザーを対象とした複数

段階の高さ調整が可能です。

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HP 2007年グローバル・シチズンシップ・レポート 15

社会貢献

HPは世界中の地域社会と個人の成功を支える歴史を持ちます。2007年にHPは4700

万ドルの社会投資を行い、過去5年間においては2億6200万ドルを超える社会投資

を行いました。HPの投資は慈善事業を目的としたものだけでなく、人間関係の構

築、企業としてのHPの定評の向上、社員の自尊心の向上を実現しています。

私たちは、業務目的と照らし合わせた社会貢献政策の継続的な見直しを図ってい

ます。これに伴って、2007年には3つのフォーカス・エリアを設定しました。

経済発展経済発展

HPは、情報技術は経済発展を推し進める上で非常に重要な役割を果たすと考えて

います。情報技術は効率を改善すると同時に必要なスキルを構築し、個人や企業

が情報や顧客にアクセスすることを可能とします。

HPは社会的なサービスが不十分な地域で助成金および時間と製品の寄贈すること

で専門技術の習得を促進し、若手起業家の機会を広げています。小規模企業は経

済成長を促す鍵であり、そのため零細起業家に的を絞って援助を行っています。

2007年にHPは零細起業家の養育を促進するために500万ドルの現金とHP製品の寄

贈を行いました。

メキシコの女性起業家を支援

2007年にHPは10万ドルに相当する機器と現金を、

不利な条件に置かれたメキシコ女性が技術と事業

スキルを向上するための組織であるPro Mujer

Mexicoに寄贈しました。来年には約2000人の女性

がこのプログラムを修了する予定です。

環境保全環境保全環境保全環境保全環境保全環境保全

HPは気候変動(地球温暖化)への対応と機器の再利用とリサイクルを中心に、その

グローバル・シチズンシップの優先事項に沿ったプロジェクトを支援していま

す。昨年HPは世界および地域社会の環境プロジェクトを支援するために、主に世

界自然保護基金(WWF)を中心に400万ドルを超える現金とHP製品を寄贈しまし

た。また、発展途上国における電子廃棄物の継続可能なリサイクルプロセスにつ

いて学ぶためにアフリカで1年間の試験的プロジェクトを行いました。

気候変動問題に取り組むための協力体制

昨年HPは世界自然保護基金(WWF)との関係を強

化しました。地域社会が気候変動に適応し、オン

ライン ネットワークの開発により認識を高め、

情報・通信技術により10億トンのCO2排気を削減す

るためのプロジェクトを進めるために200億ドルに

相当する機器と現金を寄贈しました。

HPは、学校や大学に製品や現金を寄贈しており、技術と教育方法の両面から開発

支援を提供することで、授業の改善と学力の向上を後押ししています。また、生

徒の学習上利益を目的として、教師と政策立案者が技術を適用するように働きか

けています。また、数学、科学、工学に焦点を置き、社会的なサービスが不十分

な地域での教育を支援しています。

2007年には「HP教育技術」(HP Technology for Teaching)プログラムを通して

1200 万ドルを超える現金とHP製品を 36 ヶ国における 237 の学校と大学に寄贈

しました。

中国での教育を促進

中国では高等教育を受ける生徒数の大きな増加が

見られ、これにより地域の資源不足が問題になっ

ています。HPは不利な条件に置かれた生徒を援助

するイニシアチブであるPathways to Higher

Educationを支援しています。2006年にHPは16の

大学における学習センターにHP製品を寄贈しまし

た。昨年はこれを基盤に参加者が意見と経験を共

有するプラットフォームを立ち上げました。

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16 本報告書(FY07 Global Citizenship Report)の全文(総合版)はwww.hp.com/go/report に搭載しています。

データ一覧これは、オンラインの総合版(「HP FY07 Global Citizenship Report online」)から抜粋した業績データで

す。総合版には、さらに詳しい指標やデータを掲載しています。特に断りがない限り、すべてのデータはHPの

会計年度(表示年の10月31日を期末とする年度)を基準としたものです。

2005 2006 2007

HPの概要

従業員数[概数] 150,000 156,000 172,000

売上高[百万ドル] $86,696 $91,658 $104,286

研究開発費[百万ドル] $3,490 $3,591 $3,611

サプライチェーン

サプライチェーンの社会的/環境的責任(SER)

関係したサプライヤーの数[全体、累計] 475 557 611

監査件数[拠点の総数、累計] 130 254 410

監査結果(オンライン総合版の「Supply chain responsibility–Audit results」の項を参照)

サプライヤーの多様性(購入額)3,4

小規模企業の合計[百万ドル] $3,011 $3,510 $3,106

マイノリティ経営企業の合計 [百万ドル] $1,052 $1,150 $670

女性経営小規模企業[百万ドル] $407 $380 $440

気候変動(地球温暖化)への対応とエネルギー効率の向上5

電力使用量[ギガワット時] 2,801 2,759 2,704

天然ガス使用量[ギガワット時] 430.4 437.7 356.6

温室効果ガス排出量[トン:CO2e換算] 1,551,300 1,598,500 1,516,300

航空機利用の社員出張による温室効果ガス排出量[トン:CO2e換算] 279,000 289,000 289,000

製品の再利用とリサイクル6

リサイクルの全体的累計-コンピュータ・ハードウェア/消耗品合計[百万ポンド] 755 920 1,170

リサイクルの年間累計-コンピュータ・ハードウェア/消耗品合計[百万ポンド] 140 165 250

再利用とリサイクルの年間合計[百万ポンドー概数] 190 210 313

HPが回収/リサイクル・プログラムを実施した国や地域の数 42 45 52

オペレーション

非有害廃棄物[トン]7 102,567 106,492 89,275

非有害廃棄物の埋め立て処分回避率[全体に占める割合-%] 87.8% 88.2% 88.4%

有害廃棄物[トン] 7,001 8,638 8,936

推定排出量のオゾン層破壊係数[1キログラムのCFCllを基準値1とした場合] 4,358 3,935 6,690

水の消費量[百万リットル]8 8,136 8,358 7,359

社員

全世界の従業員の人口構成[従業員全体に女性が占める割合 - %] 29.9% 29.9% 30.0%

米国の従業員の人口構成(オンライン総合版の「Employees―Diversity―Performance」を参照)

労働損失日数率[全世界での比率]9 0.11 0.13 0.10

従業員が寄付した現金および製品の価額、HPマッチ・ファンドを含む[百万ドル] $16.9 $14.8 $13.4

社会貢献

全世界の援助総額[百万ドル] $45.3 $45.6 $47.1

税引前利益に占める割合 - % 1.3% 0.63% 0.51%

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HP 2007年グローバル・シチズンシップ・レポート 17

今後の目標と取り組み一覧以下の表に、HPグローバル・シチズンシップの目標の一部を要約します。いくつかのカテゴリーの追加目標と

2007年の目標に照らした進捗状況については、オンラインの総合版(「HP FY07 Global Citizenship Report

online」)をご覧ください。特に断りがない限り、すべての目標は2008年を対象としています。

サプライチェーン

サプライチェーンの社会的/環境的責任(SER)

• ティア2サプライヤーを対象としたものを含め、クラスで最高のサプライヤー トレーニングプログラムを導入します。

• 業界共同によるものと外部確認を含む100ヵ所の拠点で新規とフォローアップの確認監査を実施します。

• サプライチェーンSERプログラムでHPの運営にとり優先順位の高い製品とサービスのサプライヤーを対象としてエンゲージメントとア セスメントを実施します。

• 業界全体の報告形式とツールを支援し、総計レポートを開始します。

• 製造サプライヤーが使う資材、部品、製造作業で70%を超える量を占めるHPのティア1サプライヤーによるエネルギー使用と、関連する温室効果ガス排出量について報告します。

サプライヤーの多様性

• 米国における正規購入の13%を在米の多角的企業に割り当てます。 • 米国における正規購入の7%を在米の女性経営小規模企業に割り当てます。

気候変動(地球温暖化)への対応とエネルギー効率の向上

2010年の目標:HPの事業活動と製品による合計エネルギー消費と、それに関連する温室効果ガス排出量を2005年水準から25%低減10するために、次を達成します。

• オペレーション:HPが所有/リースしている全世界の施設のエネルギー消費と、それに起因する温室効果ガス排出量を、2005年水準から16%低減します。11

• 製品:HP製品12のエネルギー消費量と関連する温室効果ガス排出量を、HPの量販市場向けプリンタ、サーバ、デスクトップ、ノートブックPCファミリなどの主要な製品カテゴリーにおける以下の具体的な目標により低減します。

o 量販市場向けプリンタ・ファミリのエネルギー効率を2005年の水準から30%向上させます。13

o 量販市場向けサーバ・ファミリのエネルギー効率を2005年の水準から50%向上させます。14

o 量販市場向けデスクトップとノートブックPCファミリのエネルギー消費を2005年の水準から25%削減します。15

製品の再利用とリサイクル

• HPリサイクル基準に沿った年次確認を、ティア1全業者の現場監査を含む3段階のリサイクル業者ベースで行います。

• 2010年の目標:2010年末まで3年間に渡り、10億ポンド (450,000トン) の電子製品 (再利用とリサイクル) と消耗品 (リサイクル) を回収します。

製品

資材

• 2008年にプリンタ・カートリッジ製造における再生プラスチックの使用を2007年水準の2倍の4500トン (1000万ポンド) に倍増します。

• 2009年の目標:今でも使用されている臭素化難燃剤(BFR)とポリ塩化ビニル(PVC)の残り部分については、製品の性能や品質を低下させず、人体や環境への悪影響を持たない代用資材が見つかり次第、2009年に投入される新規コンピューティング製品においてその使用を取り止めます。

アクセシビリティ

• 該当する全製品の95%について「自主的製品アクセシビリティ・テンプレート」(VPAT)を作成します。

オペレーション

• 2008年末まで、全世界で固形廃棄物(非有害廃棄物)の最低87%について埋め立て処分を回避し続けます。

• 2010年の目標:2007比較で水消費量を5%削減します。

プライバシー

• HP社員の85%に「Standards of Excellenceデータ・プライバシー」トレーニング更新版を修了させます。

• 社内プライバシー保護ツールをエンド・ツー・エンドの知識ベースのシステムに統合し、新しい自己証明監査モデルを導入します。

社員

社員の多様性

• リーダーシップ育成プログラムの参加社員の30%を女性とします。

• リーダーシップ育成プログラムの参加社員の20%を、ラテン系およびアフリカ系アメリカ人を中心とした、白人以外とします。

社員による寄付とボランティア活動

• 全地域における試験的ボランティア インセンチブ プログラムを行います。 • 米国の内外における退職者のボランティアを拡大します。

社会貢献

• 教育助成に関して、「寄贈されたHP製品は、プロジェクトで設定した目標に照らして、授業と学習にプラスの効果をもたらした」 という評価レポートを、高校3年まで (K-12) の助成受給者の100%から獲得できるようにします。

• 教育助成に関して、「寄贈されたHP製品は、プロジェクトで設定した目標に照らして、授業と学習にプラスの効果をもたらした」 という評価レポートを、高等教育助成受給者の90%から獲得できるようにします。

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詳細については、www.hp.com/go/reportをご覧ください。

本報告書について

本報告書は、HPのすべての事業を網羅していますが、合弁事業は含まれていません。

2007年という表記は、特に断りがない限り、すべて2007年10月31日を期末とする会計年度を表します。

「$」という表記はすべて米ドルを意味します。

「トン」はメートルトンを意味します。(1トンは2,205 ポンドに相当します。)

本報告書において、「温室効果ガス」とは人工の温室効果ガスを指し、「CO2e」とは温室効果ガス排気量を測定するために

使われる単位である「二酸化炭素相当量」を指します。CO2は多種の人口温室効果ガスの内の主要な温室効果ガスです。

また、本報告書において、製品の「再利用」と「リマーケティング」は完全に電子製品を利用できるように戻すことを意味

します。

「リサイクル」とは資材とエネルギーの回復を目的として排気された電子デバイスと消費可能製品を処理することを指します。

巻末注釈1 Microsoft Corporationの委託によって、Forrester Research Inc.が実施した、2003年の調査の報告書に基づきます。

http://www.microsoft.com/enable/research/workingage.aspxを参照してください。2 欧州におけるeAccessibilityの現状評価です。3 数値はすべて米国における在米企業からの購入額です。4 データは当該年の9月30日を期末とする12カ月間に関するものです。5 このカテゴリーのデータはHPの事業活動のデータです。6 欧州/中東/アフリカ(EMEA)のハードウェア・リサイクル・データとHPレーザージェットのリサイクル・データは暦年ベ

ースのものです。その他のリサイクル・データはHPの会計年度ベースです。7 データは2005年と2006年に再記述されています。8 再記述は報告による継続的な改善に基づくものです。9 労働損失日数率は、1年間を通じて勤務する従業員100人当たりの、労働損失/労働制限に帰結する業務上傷病の発生件数

です。10 目標の更新:現在の進捗状況とリーダーシップの決意を理由に、HPは2010までを目標とした業務と製造関連の総合的エネ

ルギー削減の目標を当初の20%から25%に変更しました。11 HPはオペレーションにおけるエネルギー削減目標のベースライン年度を、他のエネルギー削減目標に合わせるため、2006

年から2005年に変更しました。この変更はベースライン年度のみの変更であり、HPは2010年をターゲットとして同じ目標

を掲げているため、これは実質的な目標の変更ではありません。HPオペレーションによる2005年のエネルギー使用は2006

年に比べて約1%多く、これにより削減比率を2010年までに2005年水準の16%減まで下げる目標を掲げています。12 業界標準測定基準を使い認識された、量販市場向けの製品ファミリにおけるIDC報告率による2005年度の出荷済み製品あ

たりの平均エネルギー効率。この特定製品ファミリに含まれる製品カテゴリーは、ノートブック・コンピュータ、デスク

トップ・コンピュータ、インクジェット/レーザージェット・プリンタ、業界標準サーバです。13 この効率は、キロワット時をppm (1分間で印刷できる枚数)で除したもので定義するものとします(消費電力の算定には、

Total Electrical Consumption methodを使用します)。この目標は上記の注釈12に示したプリンタに適用されます。こ

れに該当するプリンタ・ファミリは、2005年に出荷されたインクジェット・プリンタの35%超、レーザージェット・プリ

ンタの45%超を占めています。14 この効率は、キロワット時をtpm(1分間で処理できるトランザクション数)で除したもので定義するものとします(tpm

の測定には、SPECベンチマーク、またはサーバ・クラスに該当する他のベンチマークを使用します)。この目標は上記の

注釈12に示した業界標準サーバに適用されます。これらに該当するサーバ・ファミリは、現在、このカテゴリーにおける

販売台数の50%を占めています。15 エネルギー消費はアイドルモード (米国環境保護庁 ENERGY STAR®テスト プロトコル使用) で消費されたワット数で定義

されています。アイドルモードではエネルギー総消費量の内の75%を使います。改善の程度は出荷された総数のデスクトッ

プとノートブックのプラットフォームにおけるエネルギー消費量の平均により計算されます。

ENERGY STAR® は米国政府が所有する登録商標です。

Microsoft、Windows、Windows Vista は Microsoft Corporation の米国における登録商標です。

© 2008 Hewlett-Packard Development Company, L.P.本報告書に記載された内容は、予告なく変更されることがありま

す。HPの製品およびサービスについての保証は、専ら当該の製品およびサービスに添付された保証書の規定に従います。本

報告書のいかなる記載事項も何らかの追加的な保証を行うものと解釈されるものではありません。本報告書の技術的または

編集上の誤り、もしくは落丁に関して、HPは一切責任を負うものではありません。

2008年4月4AA1-7207JAP JXX04424-05

本カタログは、環境に配慮した用紙と植物性大豆油インキを使用しています。

日本HP 会社概要社 名: 日本ヒューレット・パッカード株式会社(略称:日本HP)設 立: 1999年(平成11年)7月代表取締役 社長執行役員: 小出 伸一資本金: 100億円売上高: 4,513億円(2007年10月期)事 業: コンピュータ、コンピュータ・システム、コンピュータ周辺機器、ソフトウェア製品の 開発・製造・輸入・販売・リース・レンタルおよびサポート本 社: 東京都千代田区五番町7番地

社員数: 約6,000名(2008年7月現在) セールス/サポート拠点: 国内39ヶ所

U R L: http://www.hp.com/jp