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インドネシアの投資環境 186 地域ごとの特徴 インドネシアの地域分類 インドネシアは、地理的にはスマトラ、ジャワ、カリマンタン、スラウェシ、ニューギニアの 5 つの大きな島と、小スンダ、マルクの両諸島から構成される。インドネシアの国土面積は約 191 km 2 (日本の約 5 倍)であるが、面積では国土の 7%の広さしかないジャワに同国人口全体の 61%が集中して住んでいる。一方、マルク・パプア、カリマンタンはそれぞれ総面積の 26%、 29を占めるが、人口ではそれぞれ 3%、7%程度に留まるなど、地域における人口密度の差が非常に 大きい(図表 24-1)。 インドネシアの行政区分は①州(特別州を含め、34 ある)、②県・市、③郡・区・村、の 3 階で構成されている。特別州として、ジャワ島のジャカルタ首都特別州とジョグジャカルタ特別 州の 2 つが定められている(図表 24-2)。 図表 24-1 インドネシアの地域分類 (注)カリマンタン島、ニューギニア島については、インドネシア領のみの数字 (出所)インドネシア統計局ウェブサイト、各種資料より作成 人口密度 (2018年) (1,000km 2 (構成比) (100万人) (構成比) (人/km 2 1,911 100.0% 265.0 100.0% 139 481 25.2% 57.8 21.8% 120 129 6.8% 149.6 56.5% 1,156 73 3.8% 14.7 5.5% 201 544 28.5% 16.2 6.1% 30 189 9.9% 19.5 7.3% 103 495 25.9% 7.3 2.7% 15 スラウェシ マルク・パプア 面積 人口 全国 スマトラ ジャワ 小スンダ カリマンタン

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インドネシアの投資環境

186

地域ごとの特徴

インドネシアの地域分類

インドネシアは、地理的にはスマトラ、ジャワ、カリマンタン、スラウェシ、ニューギニアの

5 つの大きな島と、小スンダ、マルクの両諸島から構成される。インドネシアの国土面積は約 191万 km2(日本の約 5 倍)であるが、面積では国土の 7%の広さしかないジャワに同国人口全体の

61%が集中して住んでいる。一方、マルク・パプア、カリマンタンはそれぞれ総面積の 26%、29%を占めるが、人口ではそれぞれ 3%、7%程度に留まるなど、地域における人口密度の差が非常に

大きい(図表 24-1)。

インドネシアの行政区分は①州(特別州を含め、34 ある)、②県・市、③郡・区・村、の 3 段

階で構成されている。特別州として、ジャワ島のジャカルタ首都特別州とジョグジャカルタ特別

州の 2 つが定められている(図表 24-2)。

図表 24-1 インドネシアの地域分類

(注)カリマンタン島、ニューギニア島については、インドネシア領のみの数字 (出所)インドネシア統計局ウェブサイト、各種資料より作成

スマトラ

ジャワ

カリマンタンスラウェシ

パプア

小スンダ

マルク

人口密度

(2018年) (1,000km2) (構成比) (100万人) (構成比) (人/km

2)

1,911 100.0% 265.0 100.0% 139

481 25.2% 57.8 21.8% 120

129 6.8% 149.6 56.5% 1,156

73 3.8% 14.7 5.5% 201

544 28.5% 16.2 6.1% 30

189 9.9% 19.5 7.3% 103

495 25.9% 7.3 2.7% 15

スラウェシ

マルク・パプア

面積 人口

全国

スマトラ

ジャワ

小スンダ

カリマンタン

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第 24 章 地域ごとの特徴

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図表 24-2 インドネシアの州・特別州一覧

(出所)各種資料より作成

地域別の経済動向

地域別にみた GDP の構成比

2018 年の名目 GDP を地域別にみると、地域毎の構成比はジャワが 58.5%、スマトラが 21.6%、

カリマンタンが 8.2%、スラウェシが 6.2%、小スンダが 3.1%、マルク・パプアが 2.5%となり、

経済規模についてはジャワが突出して高い。また、この地域毎の構成比は 2015 年と比べほとんど

変化がない。

地域 州 州都

スマトラ アチェ Aceh バンダ・アチェ

北スマトラ Sumatera Utara メダン

西スマトラ Sumatera Barat パダン

リアウ Riau プカンバル

ジャンビ Jambi ジャンビ

南スマトラ Sumatera Selatan パレンバン

ブンクル Bengkulu ブンクル

ランプン Lampung バンダルランプン

バンカ・ブリトゥン Kepulauan Bangka Belitung パンカルピナン

リアウ諸島 Kepulauan Riau タンジュンピナン

ジャワ ジャカルタ首都特別州 DKI Jakarta ジャカルタ

西ジャワ Jawa Barat バンドン

中部ジャワ Jawa Tengah スマラン

ジョグジャカルタ特別州 DI Yogyakarta ジョグジャカルタ

東ジャワ Jawa Timur スラバヤ

バンテン Banten セラン

小スンダ バリ Bali デンパサール

西ヌサ・トゥンガラ Nusa Tenggara Barat マタラム

東ヌサ・トゥンガラ Nusa Tenggara Timur クーパン

カリマンタン 西カリマンタン Kalimantan Barat ポンチアナック

中部カリマンタン Kalimantan Tengah パランカラヤ

南カリマンタン Kalimantan Selatan バンジャルマシン

東カリマンタン Kalimantan Timur サマリンダ

北カリマンタン Kalimantan Utara タンジュンセロル

スラウェシ 北スラウェシ Sulawesi Utara マナド

中部スラウェシ Sulawesi Tengah パル

南スラウェシ Sulawesi Selatan マカッサル

南東スラウェシ Sulawesi Tenggara ケンダリ

ゴロンタロ Gorontalo ゴロンタロ

西スラウェシ Sulawesi Barat マムジュ

マルク・パプア マルク Maluku アンボン

北マルク Maluku Utara テルナテ

西パプア Papua Barat マノクワリ

パプア Papua ジャヤプラ

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インドネシアの投資環境

188

更に、図表 24-3 は地域毎、産業毎の名目 GDP 構成比をマトリックスに表したものである。こ

れをみると、インドネシアの名目 GDP 中、ジャワの「第 3 次産業」(インドネシア名目 GDP に占

める構成比 30.2%)、ジャワ、スマトラの「製造業」(それぞれ同 16.5%、4.3%)、スマトラとカ

リマンタンの「鉱業」(それぞれ同 2.9%、2.5%)、ジャワとスマトラの「第 1 次産業」(それぞれ

同 4.4%、4.6%)の存在感が高いことが分かる。

図表 24-3 地域別にみた名目 GDP の産業別構成比(全国=100%)

(注)インドネシア全国の GDP に占める比率が 2.0%を上回っている産業・地域を黄色、0.5%下回っている産

業・地域は青色でシャドーしている (出所)国家統計局より作成

全国 スマトラ ジャワ 小スンダ カリマンタン スラウェシ マルク・パプア

全体 100.0% 21.6% 58.5% 3.1% 8.2% 6.2% 2.5%

第1次産業 12.5% 4.6% 4.4% 0.6% 1.0% 1.5% 0.3%

第2次産業 42.0% 9.6% 23.9% 0.6% 4.7% 2.0% 1.2%

鉱業 7.8% 2.9% 1.1% 0.1% 2.5% 0.5% 0.6%

製造業 23.1% 4.3% 16.5% 0.1% 1.3% 0.7% 0.2%

公益業 0.4% 0.1% 0.3% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0%

建設業 10.7% 2.4% 6.1% 0.3% 0.8% 0.8% 0.3%

第3次産業 45.5% 7.4% 30.2% 1.9% 2.5% 2.7% 1.0%

卸売・小売業 14.2% 2.9% 9.3% 0.3% 0.7% 0.8% 0.2%

運輸・倉庫業 4.6% 0.9% 2.6% 0.2% 0.4% 0.3% 0.1%

ホテル・飲食業 3.4% 0.3% 2.5% 0.4% 0.1% 0.1% 0.0%

情報・通信業 4.1% 0.5% 2.9% 0.1% 0.2% 0.3% 0.1%

金融業 4.0% 0.5% 3.0% 0.1% 0.2% 0.2% 0.0%

不動産業 3.0% 0.6% 1.9% 0.1% 0.1% 0.2% 0.0%

専門サービス業 1.9% 0.1% 1.7% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0%

公共サービス業 4.0% 0.8% 2.0% 0.2% 0.3% 0.3% 0.3%

教育サービス業 3.5% 0.5% 2.3% 0.2% 0.2% 0.3% 0.1%

医療・社会福祉活動 1.1% 0.2% 0.6% 0.1% 0.1% 0.1% 0.0%

その他サービス業 1.8% 0.2% 1.4% 0.1% 0.1% 0.1% 0.0%

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第 24 章 地域ごとの特徴

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図表 24-4 地域別にみた名目 GDP の産業別構成比

(注 1)構成比は小数点第 2 位で四捨五入しているため、合計は必ずしも 100.0%にならない。 (注 2)全国の構成比(左列)に対し、1.2 倍以上であれば黄色、0.8 倍以下であれば青色でシャドーしている。 (出所)国家統計局より作成

全国 スマトラ ジャワ 小スンダ カリマンタン スラウェシ マルク・パプア

全体 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0%

第1次産業 12.5% 21.2% 7.5% 19.6% 12.7% 24.9% 13.6%

第2次産業 42.0% 44.6% 40.9% 19.1% 57.2% 32.0% 46.7%

鉱業 7.8% 13.3% 1.9% 4.5% 30.9% 8.0% 26.1%

製造業 23.1% 19.8% 28.1% 4.5% 16.5% 11.0% 8.3%

公益業 0.4% 0.3% 0.5% 0.3% 0.2% 0.1% 0.2%

建設業 10.7% 11.3% 10.4% 9.7% 9.6% 12.8% 12.2%

第3次産業 45.5% 34.2% 51.6% 61.4% 30.1% 43.1% 39.6%

卸売・小売業 14.2% 13.2% 15.9% 10.7% 8.8% 12.7% 9.9%

運輸・倉庫業 4.6% 4.1% 4.5% 8.1% 4.9% 5.1% 4.9%

ホテル・飲食業 3.4% 1.6% 4.3% 12.7% 1.5% 1.2% 0.8%

情報・通信業 4.1% 2.4% 5.0% 4.6% 2.0% 4.0% 3.1%

金融業 4.0% 2.2% 5.0% 3.9% 2.3% 3.3% 1.9%

不動産業 3.0% 2.8% 3.3% 3.4% 1.5% 3.0% 1.8%

専門サービス業 1.9% 0.5% 2.9% 0.6% 0.3% 0.3% 0.8%

公共サービス業 4.0% 3.6% 3.4% 7.3% 4.1% 5.6% 11.5%

教育サービス業 3.5% 2.1% 3.9% 6.0% 2.8% 4.6% 2.5%

医療・社会福祉活動 1.1% 0.9% 1.1% 2.1% 1.1% 2.0% 1.5%

その他サービス業 1.8% 0.8% 2.3% 1.9% 0.8% 1.4% 0.9%

12%21%

8%20%

13%25%

14%

42%

45%

41% 19%

57% 32%47%

46%34%

52%61%

30%43% 40%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

全国

スマトラ

ジャワ

小スンダ

カリマンタン

スラウェシ

マルク・パプア

第1次産業 第2次産業 第3次産業

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インドネシアの投資環境

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地域別の産業構造の特徴

【スマトラ(2018 年名目 GDP 構成比:21.6%)】

スマトラの特徴は、「第 1 次産業」の構成比(21.2%)が全国平均(12.5%)よりも高いことで

ある。スマトラではゴム、タバコ、茶などの大規模農業が行われているため「第 1 次産業」の構

成比が高くなっている。「第 2 次産業」の構成比は 44.6%と全国平均(42.0%)とほぼ同水準であ

るが、「鉱業」の構成比が 13.3%と全国平均(7.8%)より高いことが特徴と言える。これは、同

地域では、石油、ガスなど天然資源が豊富なためである。

【ジャワ(同:58.5%)】

ジャワの特徴は、「第 3 次産業」の構成比(51.6%)が全国平均(45.5%)よりも比較的高いこ

とにある。第 3 次産業内の「ホテル・飲食業」が 4.3%(全国平均:3.4%)、「情報・通信業」が

5.0%(同:4.1%)、「金融業」が 5.0%(同:4.0%)、「不動産業」が 3.3%(同:3.0%)と、それ

ぞれが全国平均に比較して高くなっている。

尚、ジャワの「第 2 次産業」の構成比(40.9%)は全国平均(42.0%)を下回るが、「製造業」

の構成比は 28.1%と全国平均(23.1%)を上回っている。ジャカルタ首都圏を中心に人口が集中

し様々なサービスのニーズがあることに加え、西ジャワ州を中心に製造業が集積していることな

どがこれらの数値に反映されていると言えよう。

【小スンダ(同:3.1%)】

小スンダの特徴は、「第 3 次産業」の構成比(61.4%)が全国平均(45.5%)を上回るとともに、

第 1 次産業の構成比(19.6%)も全国平均(12.5%)を上回っていることである。これは「ホテル・

飲食業」の構成比(12.7%)が高いことにも示されるように、バリ島などの観光産業が地域経済

を牽引しているためである。また、第 1 次産業の構成比が高いことは、漁業や畜産業、島によっ

ては水耕農作が盛んであることが反映されたものと考えられる。

【カリマンタン(同:8.2%)】

カリマンタンの特徴は、「第 2 次産業」の構成比(57.2%)が全国平均(42.0%)を大幅に上

回っていることである。その要因として、金や鉄などの鉱物資源や石油・ガスなどの天然資源が

豊富であり、鉱業が発展していることがその要因と考えられる。

【スラウェシ(同:6.2%)】

スラウェシの特徴は、「第 1 次産業」の構成比(24.9%)が全国平均(12.5%)を大幅に上回っ

ていることである。その要因として漁業や農業が盛んなことが考えられる。

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第 24 章 地域ごとの特徴

191

【マルク・パプア(同:2.5%)】

マルク・パプアの特徴は、「鉱業」の構成比が 26.1%と全国平均(7.8%)を大幅に上回ってい

ることである。これは、カリマンタンと異なり石油・ガスなどの天然資源の開発は盛んではない

ものの、同地域では金など貴金属を含む鉱業が発達しており、この動きが数値に反映されている

と考えられる。

地域別の実質 GDP 成長率の推移と特徴

図表 24-5 では、2014 年から 2018 年までの地域別実質 GDP 成長率の推移を表している(2010年基準)。全体的な傾向として、スラウェシの成長率が相対的に高いことが分かる。また、ジャ

ワ島は人口が多く内需の堅調な伸びを受け、毎年 6%前後の安定した経済成長を続けている。バ

リ島を含む小スンダ列島は、2015 年には 10.4%の成長を見せたが 2017 年は 3.7%、2018 年は 2.7%と減速している。一方、鉱物資源価格の落ち込みからカリマンタン島では成長率が 1%台(2015年 1.4%)に低迷したが、2018 年には 3.9%となっている。第 1 次産品(パーム油・ゴム)への依

存度が大きいスマトラ島では概ね 4%台で推移しており、地域毎の経済成長に格差が見られる。

図表 24-5 地域別実質 GDP 成長率の推移

(注 1) 2010 年基準 (注 2) 各年の成長率が「全国」を上回っている場合、濃くマークしている。 (出所)国家統計局資料より作成

地域別の労働人口と所得水準

2018 年のインドネシアの人口は 2 億 6,502 万人である。世界第 4 位の人口を擁し、ASEAN10ヵ国合計人口の約 4 割を占める人口大国である。国連の中位推計によると、インドネシアの人口

がピークに達するのは 2065 年(3 億 3 万人)である。これは、インドネシアは、タイやベトナム

など周辺諸国に比べ、総人口に占める生産年齢人口の割合が高く、豊富な労働力により経済成長

に有利となる「人口ボーナス期間」が長く、労働人口(15 歳以上 60 歳未満の人口)が安定的に

増加し続ける見込みであるためである。尚、同推計によると、インドネシアの生産年齢人口が

2014 2015 2016 2017 2018全国 5.2% 5.0% 5.2% 5.2% 5.3%

スマトラ 4.6% 3.5% 4.3% 4.3% 4.5% ジャワ 5.6% 5.5% 5.6% 5.6% 5.7%

ジャカルタ首都特別州 5.9% 5.9% 5.9% 6.2% 6.2% 西ジャワ州 5.1% 5.0% 5.7% 5.3% 5.6% 中部ジャワ州 5.3% 5.5% 5.2% 5.3% 5.3% 東ジャワ州 5.9% 5.4% 5.6% 5.5% 5.5% その他 5.4% 5.4% 5.2% 5.6% 5.9%

小スンダ 5.9% 10.4% 5.9% 3.7% 2.7% カリマンタン 3.4% 1.4% 2.0% 4.3% 3.9% スラウェシ 6.9% 8.2% 7.4% 7.0% 6.7% マルク・パプア 4.5% 6.3% 7.4% 4.9% 7.0%

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インドネシアの投資環境

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ピークとなるのは 2060 年で、2 億 1,592 万人(総人口の 64.2%)である。

地域別の人口をみると、ジャワの人口が最多で1億4,964万人であり、インドネシア全体の56.5%を占める。次いでスマトラの 5,776 万人(21.8%)、スラウェシの 1,946 万人(7.3%)が続く(図

表 24-6)。

インドネシアの 1 人あたり GDP は 3,964 ドルである。地域別にみた 1 人あたり GDP は、ジャ

ワ地域が 4,106 ドル、ジャカルタが 17,408 ドルと、既に中進国の水準に達している。一方、小ス

ンダは 2,185 ドルと全国平均の半分程度の水準に留まっている。このように、インドネシアでは

地域ごとの所得格差が大きいことが分かる(図表 24-7)。

図表 24-6 インドネシアの地域別人口

(出所)国家統計局資料より作成

万人 構成比

全国 26,502 100.0%

スマトラ 5,776 21.8% ジャワ 14,964 56.5%

ジャカルタ首都特別州 1,047 3.9% 西ジャワ 4,868 18.4% バンテン 1,269 4.8% 中部ジャワ 3,449 13.0% ジョグジャカルタ特別州 380 1.4% 東ジャワ 3,950 14.9%

小スンダ 1,468 5.5% カリマンタン 1,621 6.1% スラウェシ 1,946 7.3% マルク・パプア 727 2.7%

人口 (2018年)

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第 24 章 地域ごとの特徴

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図表 24-7 州別にみた名目 GDP、1 人あたり GDP、月間最低賃金

(注)ドル建て 1 人あたり GDP は、名目 GDP を 1 ドル=14,264 ルピア(2018 年平均)で換算 (出所)国家統計局資料より作成

億ドル 構成比 ドル 全国=100 1,000ルピア 全国=100

全国 10,506 100.0% 3,964 100 2,451 100

スマトラ 2,267 21.6% 3,924 99 - - アチェ 109 1.0% 2,070 52 2,917 119 北スマトラ 520 4.9% 3,605 91 2,303 94 西スマトラ 162 1.5% 3,003 76 2,289 93 リアウ 529 5.0% 7,770 196 2,662 109 ジャンビ 146 1.4% 4,092 103 2,424 99 南スマトラ 294 2.8% 3,515 89 2,804 114 バンカ・ブリトゥン 51 0.5% 3,509 89 2,977 121 リアウ諸島 175 1.7% 8,173 206 2,770 113 ブンクル 47 0.4% 2,371 60 2,040 83 ランプン 234 2.2% 2,795 70 2,241 91

ジャワ 6,145 58.5% 4,106 104 - - ジャカルタ首都特別州 1,822 17.3% 17,408 439 3,941 161 西ジャワ 1,376 13.1% 2,826 71 1,668 68 バンテン 431 4.1% 3,397 86 2,268 93 中部ジャワ 889 8.5% 2,579 65 1,605 65 ジョグジャカルタ特別州 91 0.9% 2,394 60 1,571 64 東ジャワ 1,535 14.6% 3,886 98 1,630 67

小スンダ 321 3.1% 2,185 55 - - バリ 164 1.6% 3,829 97 2,298 94 西ヌサ・トゥンガラ 87 0.8% 1,732 44 1,972 80 東ヌサ・トゥンガラ 69 0.7% 1,293 33 1,793 73

カリマンタン 862 8.2% 5,315 134 - - 西カリマンタン 136 1.3% 2,720 69 2,211 90 中部カリマンタン 97 0.9% 3,656 92 2,616 107 南カリマンタン 121 1.1% 2,882 73 2,652 108 東カリマンタン 447 4.3% 10,248 259 2,748 112 北カリマンタン 60 0.6% - - 2,765 113

スラウェシ 653 6.2% 3,357 85 - - スラウェシ 84 0.8% 3,373 85 3,051 124 ゴロンタロ 26 0.3% 2,232 56 2,384 97 西スラウェシ 31 0.3% 2,252 57 2,370 97 中部スラウェシ 106 1.0% 3,508 88 2,123 87 南スラウェシ 324 3.1% 3,695 93 2,860 117 南東スラウェシ 83 0.8% 3,120 79 2,352 96

マルク・パプア 259 2.5% 3,568 90 - - マルク 30 0.3% 1,702 43 2,401 98 北マルク 26 0.2% 2,076 52 2,507 102 西パプア 56 0.5% 5,956 150 2,881 118 パプア 148 1.4% 4,445 112 3,241 132

名目GDP (2018年) 1人あたりGDP (2018年) 月間最低賃金 (2019年)

Page 9: 地域ごとの特徴 - JBIC › ... › images › inv_indonesia24.pdf第24 章 地域ごとの特徴 187 図表 24-2 インドネシアの州・特別州一覧 (出所)各種資料より作成

インドネシアの投資環境

194

図表 24-8 地域別人口と労働力(2018 年時点)

(注)北カリマンタンの人口、労働力人口は、東カリマンタンに含まれる (出所)国家統計局資料より作成

失業率

万人 構成比 万人 構成比 (2018/8)

全国 26,502 100.0% 19,595 100.0% -

スマトラ 5,776 21.8% 4,122 21.0% - アチェ 528 2.0% 370 1.9% 6.4% 北スマトラ 1,442 5.4% 999 5.1% 5.6% 西スマトラ 538 2.0% 382 2.0% 5.6% リアウ 681 2.6% 483 2.5% 6.2% ジャンビ 357 1.3% 264 1.3% 3.9% 南スマトラ 837 3.2% 607 3.1% 4.2% バンカ・ブリトゥン 146 0.6% 109 0.6% 3.7% リアウ諸島 214 0.8% 152 0.8% - ブンクル 196 0.7% 144 0.7% 3.5% ランプン 837 3.2% 611 3.1% 4.1%

ジャワ 14,964 56.5% 11,381 58.1% - ジャカルタ首都特別州 1,047 3.9% 793 4.0% 6.2% 西ジャワ 4,868 18.4% 3,628 18.5% 8.2% バンテン 1,269 4.8% 928 4.7% 8.5% 中部ジャワ 3,449 13.0% 2,648 13.5% 4.5% ジョグジャカルタ特別州 380 1.4% 301 1.5% 3.4% 東ジャワ 3,950 14.9% 3,083 15.7% 4.0%

小スンダ 1,468 5.5% 1,046 5.3% - バリ 429 1.6% 331 1.7% - 西ヌサ・トゥンガラ 501 1.9% 358 1.8% 3.7% 東ヌサ・トゥンガラ 537 2.0% 358 1.8% 3.0%

カリマンタン 1,621 6.1% 1,130 5.8% - 西カリマンタン 500 1.9% 360 1.8% 4.3% 中部カリマンタン 266 1.0% 196 1.0% 4.0% 南カリマンタン 418 1.6% 304 1.6% 4.5% 東カリマンタン 437 1.6% 270 1.4% 6.6% 北カリマンタン - - - - 5.2%

スラウェシ 1,946 7.3% 1,406 7.2% - スラウェシ 248 0.9% 188 1.0% 6.9% ゴロンタロ 119 0.4% 87 0.4% 4.0% 西スラウェシ 136 0.5% 95 0.5% 3.2% 中部スラウェシ 301 1.1% 218 1.1% 3.4% 南スラウェシ 877 3.3% 637 3.3% 5.3% 南東スラウェシ 265 1.0% 181 0.9% 3.3%

マルク・パプア 727 2.7% 510 2.6% - マルク 177 0.7% 121 0.6% 7.3% 北マルク 123 0.5% 84 0.4% 4.8% 西パプア 94 0.4% 67 0.3% 6.3% パプア 332 1.3% 238 1.2% 3.2%

人口 (2018年) 労働力人口 (2018年)

Page 10: 地域ごとの特徴 - JBIC › ... › images › inv_indonesia24.pdf第24 章 地域ごとの特徴 187 図表 24-2 インドネシアの州・特別州一覧 (出所)各種資料より作成

第 24 章 地域ごとの特徴

195

図表 24-8 を基に、人口が集中するジャワ(総人口 1 億 4,964 万人)についてさらに州別にみる

と、西ジャワ州の人口は 4,868 万人(ジャワの 33%)、東ジャワ州の人口は 3,950 万人(同 26%)、

中部ジャワ州の人口は 3,449 万人(同 23%)となっている。また、労働力は、西ジャワ(3,628 万

人)、東ジャワ(3,083 万人)、中部ジャワ(2,648 万人)に集中しており、これらの州を中心に豊

富な労働力が存在している。

インドネシアに進出する日系企業の多くは、製造業ならば主に西ジャワに、サービス業ならば

主にジャカルタ首都特別州に拠点を構えるケースが多いが、これらの地域に企業進出が集中する

理由の一つとして、上述のように豊富な労働人口が存在することが挙げられよう。現状では、こ

れらの地域では、ワーカーの確保は問題なくできるようである。

インドネシアの失業率を地域別にみると、西ジャワ州(8.2%)、バンテン州(8.5%)が高い。

インドネシア経済の中心地は、GDP 構成比からも明らかなように、ジャワ島のジャカルタであ

る。2018 年の GDP 統計に拠ると、ジャカルタ首都特別州の 1 人あたり GDP は全国平均の 4.4 倍

となり、越境通勤者の存在を考慮しても突出した値となっている。同じジャワでも、中部ジャワ

州は全国平均の 3 分の 2 の水準にとどまり、地域間格差は大きい。また、ジャワ以外では、カリ

マンタンは同 1.3 倍である一方で、小スンダは 6 割弱の水準である。カリマンタンの 1 人あたり

GDP がジャワよりも高い理由として、付加価値の高い資源産業が集積していることに加え、人口

が少ないためと考えられる。

賃金水準

JETRO の「2018 年度 アジア・オセアニア投資関連コスト比較調査(2019 年 3 月)」によると、

職種別の月額給与は図表 24-9 の通りである。ジャカルタの場合、製造業の一般ワーカー(実務経

験 3 年程度)の賃金(月額)は、約 468 万ルピア(約 3 万 6,200 円)、中堅技術者で約 693 万ルピ

ア(約 53,600 円)であった。

一般ワーカーの月額賃金は、2010 年(168 万ルピア、約 1 万 4,000 円)からの 8 年で 2.8 倍とな

っており、物価を考慮しても大きな上昇である。同調査によればジャカルタの対前年昇給率は、

2017 年度が 8.3%、2018 年度が 8.7%、2019 年度が 8.0%と 8%台が続いている。

図表 24-9 職種別にみた給与水準(2018 年:ジャカルタ、ルピア/月)

(注)正規雇用、基本給 (出所)JETRO「2018 年度 アジア・オセアニア投資関連コスト比較調査(2019 年 3 月)」より抜粋して作成

月額(1,000ルピア)

ワーカー(一般工職) 4,682 実務経験3年程度の作業員の場合

エンジニア(中堅技術者) 6,929専門学校/大卒以上、実務経験5年程度のエンジニアの場合

中間管理職(課長クラス) 15,654 大卒以上、実務経験10年程度のマネージャーの場合

スタッフ(一般職) 6,703 実務経験3年程度の一般職の場合

マネージャー(課長クラス) 17,158 大卒以上、実務経験10年程度のマネージャー の場合

製造業

非製造業

職種 備考

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インドネシアの投資環境

196

2019 年の全国の平均最低賃金(月額)は、平均 245 万ルピア(約 1 万 9,000 円)に定められた。

州別の他、県単位で別途定められているケースもあるが、州別での最高額はジャカルタ首都特別

州(394 万ルピア、約 3 万 500 円)であり、続いてパプア州(324 万ルピア、約 2 万 5,100 円)で

あり、その後北スラウェシ州(305 万ルピア、約 2 万 3,600 円)、バンカ・ブリトゥン州(298 万

ルピア(約 2 万 3,000 円)が続く。

平均最低賃金が最も低い州はジョグジャカルタ特別州の 157 万ルピア(約 1 万 2,900 円)と最

も高いジャカルタの 4 割弱の水準で、両者の格差は 2.5 倍に上る。最低賃金は毎年見直され、州

知事によって決定される(通常は 1 月 1 日から引き上げ)。

尚、日系企業が多い西ジャワ州全体の最低賃金は 167 万ルピア(約 1 万 2,000 円)と低水準な

がら、工業団地が集積するカラワン県、ブカシ県においては県・市単位での最低賃金が別途定め

られており、それぞれ 423 万ルピア(約 32,800 円)と 415 万ルピア(約 32,100 円)とジャカルタ

を上回る水準に設定されている点、留意が必要である。

図表 24-10 州毎の最低月額賃金(2019 年)

(出所)国家統計局資料より作成

245 292

230 229

266 242

280 204

224 298

277 394

167 415

423 161

157 163

227 221

262 265

275 277

286 212

235 305

238 237

230 197

179 240

251 288

324

0 50 100 150 200 250 300 350 400 450

全国平均

アチェ

北スマトラ

西スマトラ

リアウ

ジャンビ

南スマトラ

ブンクル

ランプン

バンカ・ブリトゥン

リアウ諸島

ジャカルタ

西ジャワ

ブカシ県(西ジャワ)

カラワン県(西ジャワ)

中部ジャワ

ジョグジャカルタ

東ジャワ

バンテン

西カリマンタン

中部カリマンタン

南カリマンタン

東カリマンタン

北カリマンタン

南スラウェシ

中部スラウェシ

南東スラウェシ

北スラウェシ

ゴロンタロ

西スラウェシ

バリ

西ヌサ・トゥンガラ

東ヌサ・トゥンガラ

マルク

北マルク

西パプア

パプア

(万ルピア)(万ルピア)

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第 24 章 地域ごとの特徴

197

外国投資が多い地域と工業団地分布

図表 24-11 は、BKPM による地域別の外国直接投資を実行ベースで示したものである。これに

拠ると外国直接投資金額に関しては 2011 年までジャワのジャカルタ首都特別州が首位であった

が、首都圏東部での工業団地開発と外資製造業進出に伴い、2012 年以降は西ジャワ州が外国直接

投資金額では最大となった。また、ジャワ島は依然として最大の投資先であり、2016 年時点でも

外国直接投資全体の 59%を占めた。他方、スマトラ島への外国直接投資も目立つようになってき

ている。スマトラ島への外国直接投資は 2010 年には全体の 5%を占めるにすぎなかったものの、

2016 年には 20%に拡大し、その後は 17%前後で推移している。

2017 年 10 月時点の日系企業拠点の所在分布では、ジャカルタ首都圏を含めたジャワ島西部が

圧倒的に多い。図表 24-12 は大使館・総領事館の管轄地域別に集計しており、これに基づくと全

1,911 拠点のうち 1,653 はジャカルタ所在の日本大使館の管轄区域内にある。特に金融・不動産と

いったサービス業は、9 割超が同区域内に集積している。

他方、製造業(956 拠点)では一定の地理的分散も見られる。最も多いのはジャカルタ所在の

日本大使館(836 拠点)だが、バタム島を擁する在メダン総領事館の管内には 33 拠点、東ジャワ

州を中心とする在スラバヤ総領事館管内にも 82 拠点がある。この他、サービス業ではバリ島を中

心とする在デンパサール総領事館管内に 26 拠点あり、同総領事館登録数の半分以上を占めている。

工業団地の分布については、特にジャカルタ東部(西ジャワ州)のジャカルタ・チカンペック

高速道路沿いに多数立地しているのが特徴である、また、シンガポールに近いバタム島にも多数

の工業団地が集積している。尚、近年では最低賃金が低い中部ジャワ州や東ジャワ州でも工業団

地開発が進んでおり、軽工業を中心に移転・拡張の動きもみられるようになった(図表 24-13)。

図表 24-11 地域毎の外国直接投資金額推移(実行ベース)

(出所)投資調整庁資料より作成

0

5,000

10,000

15,000

20,000

25,000

30,000

35,000

10 11 12 13 14 15 16 17 18(暦年)

マルク・パプア

スラウェシ

カリマンタン

小スンダ

ジャワーその他

ジャワー中部ジャワ

ジャワー西ジャワ

ジャワー東ジャワ

ジャワージャカルタ

スマトラ

(100万ドル)

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インドネシアの投資環境

198

図表 24-12 地域別にみた日系進出企業の業種の内訳(2017 年 10 月時点)

(出所)外務省「海外在留邦人数調査統計(2017 年 10 月 1 日時点)」より作成

全業種 1,911 1,653 40 160 13 45

農業,林業 11 9 0 1 1 0

漁業 16 6 0 2 4 4

鉱業,採石業 15 14 0 0 1 0

建設業 128 117 3 5 1 2

製造業 956 836 33 82 3 2

電気・ガス・熱供給・水道業 17 16 1 0 0 0

情報通信業 41 38 0 0 0 3

運輸業,郵便業 99 88 0 11 0 0

卸売業・小売業 249 239 0 10 0 0

金融業・保険業 50 47 0 3 0 0

不動産業,物品賃貸業 32 31 0 0 0 1

学術研究,専門・技術サービス業 67 59 1 5 1 1

宿泊業,飲食サービス業 17 8 0 6 0 3

生活関連サービス業,娯楽業 13 10 1 1 0 1

教育,学習支援業 5 4 0 1 0 0

医療,福祉 9 9 0 0 0 0

複合サービス事業 8 6 0 0 0 2

サービス業(他に分類されないもの) 118 87 0 5 0 26

公務(他に分類されるものを除く) 8 8 0 0 0 0

分類不能の産業 5 2 1 2 0 0

区分不明 47 19 0 26 2 0

全地域在マカッサル

領事事務所

在デンパサール

総領事館

在スラバヤ

総領事館

在メダン

総領事館

大使館

(ジャカルタ)

…大使館(ジャカルタ)…在メダン総領事館

…在スラバヤ総領事館…在マカッサル領事事務所

…在デンパサール総領事館

Page 14: 地域ごとの特徴 - JBIC › ... › images › inv_indonesia24.pdf第24 章 地域ごとの特徴 187 図表 24-2 インドネシアの州・特別州一覧 (出所)各種資料より作成

第 24 章 地域ごとの特徴

199

図表 24-13 インドネシア国内の工業団地分布図

(出所)白地図専門店(三角形)および日本アセアンセンター資料より作成

【スマトラ】 【バタム島・ビンタン島】

・Medan Industrial Estate ・Batamindo Industrial Park (BATAMINDO) ・Kabil Industrial Estate ・Taiwan International Park・Pulahan Seruai Industrial Estate ・Bintang Industrial Park ・Kara Primanusa ・Tunas Industrial Estate・Medan Star Industrial Estate ・Cammo Industrial Park ・Latrade Industrial Park ・West Point Maritime Industrial Park・Dumai Industrial Estate ・Citra Buana Industrial Park ・Malindo Cipta Perkasa Industrial Park ・Wirajaja Industrial Park・Padang Industrial Park ・Executive Industrial Park ・Panbil Industrial Estate

・Hijrah Industrial Estate ・Puri Industrial Park 2000・Indah Industrial Park ・Sarana Industrial Point

【ジャカルタ首都特別州】 【西ジャワ州】 【東ジャワ州】

・Jakarta Industrial Estate Pulogadung ・MM2100 Industrial Town ・Ngoro Industrial Park・Kawasan Bonded Zone(Cakung) ・Karawang International Industrial City (KIIC) ・Gresik Industrial Estate・Kawasan Bonded Zone (Tanjung Priok) ・Suryacipta City of Industry ・Surabaya Industrial Estate Rungkut (SIER)・Kawasan Bonded Zone(Marunda) ・Greenland International Industrial Center (GIIC) ・Pasuruan Industrial Estate Rembang (PIER)・Cilandak Commercial Estate ・East Jakarta Industrial Park (EJIP) ・Sidoarjo Industrial Estate Berbek (SIEB)

・Bukit Indah Industrial Park ・Maspion Industrial Estate・Kota Bukit Indah Industrial City

【バンテン州】 ・Modern Cikande Industrial Estate・Krakatau Industrial Estate - Cilegon ・Bekasi International Industrial Estate(BIIE) 【中部ジャワ州】

・Millennium Industrial Estate ・Cibinong Center Industrial Estate ・Kendal Industrial Park・Modern Cikande Industrial Estate ・Gobel Industrial Estate ・Candi Industrial Estate・Soewarna Integrated Business Park ・Jababeka Industrial Estate Cikarang ・Cilacap Industrial Estate

・Lippo Cikarang Industrial Park ・Terboyo Industrial Estate・Patria Manunggal Java Industrial Estate ・Tanjung Emas Export Processing Zone・Marunda Center ・Guna Mekar Industrial Estate・Kujang Industrial Estate ・Wijayakusuma Industrial Estate・Mitra Karawangjaya Industrial Estate ・Taman Industri BSB City・Cibinong Centre Industrial Estate ・Lik Bugangan Baru Semarang

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インドネシアの投資環境

200

【参考】地域別気候

インドネシアは熱帯性気候で、年を通して非常に暑く雨が多いが、図表 24-14 の通り地域によ

り違いがある。例えばジャカルタやスラバヤは、平均気温が 28 度前後で一定し、12~4 月ごろの

雨量が多い。一方、北スマトラ州は標高が高く、1 年を通してやや涼しい等の特徴がある。

図表 24-14 地域別の気温と降水量

(注)ジャカルタ以外のインドネシアの都市は 1961~1990 年の 30 年間の月平均、東京は 1981~2010 年の

30 年間の平均。ジャカルタは気温が 1994~1999 年の平均、降水量は 1930~1960 年の 31 年間の平均 (出所)世界気象機関(World Meteorological Organization: WMO)データより作成

0

5

10

15

20

25

30

35

0

50

100

150

200

250

300

350

400

450

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

(mm) (℃)<ジャカルタ>

最高気温

最低気温

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20

25

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35

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150

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250

300

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400

450

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

(mm) (℃)<メダン(北スマトラ州)>

最低気温

最高気温

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5

10

15

20

25

30

35

40

0

50

100

150

200

250

300

350

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

(mm)(℃)<スラバヤ(東ジャワ州)>

最低気温

最高気温

0

5

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15

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35

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150

200

250

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

(mm) (℃)<東京>

最低気温

最高気温

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5

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800

900

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

<アンボン(マルク)>(℃)

(mm)

最高気温

最低気温

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5

10

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300

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月

<ビアク(ニューギニア)>(mm) (℃)

最高気温

最低気温