New 東北大学におけるNEMS/MEMSに関する デバイスおよび製造の … · 2020. 8....

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6 東北大学におけるNEMS/MEMSに関する デバイスおよび製造のための フラウンホーファー・プロジェクトセンター IN COOPERATION WITH 提供サービスとお問い合わせ 東北大学におけるNEMS/MEMSに関するデバイスおよび製 造技術のためのフラウンホーファー・プロジェクトセンター 東北大学 〒980-8577 仙台市青葉区片平2-1-1 折茂 慎一 (ディレクター) 教授 Phone: +81 22 215 2093 E-mail: [email protected] Prof. Dr. Thomas Otto (ディレクター) Phone: +49 371 45001-100 E-mail: [email protected] Assoc. Prof. Dr. Joerg Froemel (ヨーク・フロメル)(運営管理者) Phone: +81 22 795-6256 E-mail: [email protected] Dr. Maik Wiemer (運営管理者) Phone: +49 371 45001-233 E-mail: [email protected] フラウンホーファー研究機構全般に関するお問い合わせ フラウンホーファー日本代表部 〒107-0052 東京都港区赤坂7-5-56 ドイツ文化会館1階 三木英哉 Phone: +81 3 3586-7104 E-mail: [email protected] 研究開発サービス フラウンホーファー・プロジェクトセンターでは以下の分野で 研究開発サービスを提供しています。 スマートシステム NEMS/MEMSの設計から試作まで シリコン系材料を用いたNEMS/MEMS 新材料(パラジウム系アモルファス金属、ガリウムな ど)を用いたNEMS/MEMS NEMS/MEMS、スマートシステムおよびシステム・インテグ レーションのための技術 NEMS/MEMS用シリコン系技術 ポリマー系技術 システム・インテグレーション(ウェハ接合、3次元集 積とパッケージングなど) 基盤技術(リソグラフィー、薄膜形成、エッチングな ど) 設計、評価および信頼性向上のための試験、モデリング、 解析 表紙 ガリウム固液間拡散接合の界面 1 音響MEMSに一体化した銅製マイクロコイル 2 センサー・デバイスの低温基板接合 (協力パートナー EPC TDK) フ ラ ウ ン ホ ー ファ ー E N A S( エ レ クト ロ・ナノ シ ス テ ム 研 究 所 )

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東北大学におけるNEMS/MEMSに関するデバイスおよび製造のためのフラウンホーファー・プロジェクトセンター

I N C O O P E R AT I O N W I T H提供サービスとお問い合わせ

東北大学におけるNEMS/MEMSに関するデバイスおよび製造技術のためのフラウンホーファー・プロジェクトセンター

東北大学〒980-8577 仙台市青葉区片平2-1-1

折茂慎一(ディレクター)教授Phone: +81222152093E-mail: [email protected]

Prof.Dr.ThomasOtto(ディレクター)Phone: +4937145001-100E-mail: [email protected]

Assoc.Prof.Dr.JoergFroemel(ヨーク・フロメル)(運営管理者)Phone: +8122795-6256E-mail: [email protected]

Dr.MaikWiemer(運営管理者)Phone: +4937145001-233E-mail: [email protected]

フラウンホーファー研究機構全般に関するお問い合わせフラウンホーファー日本代表部〒107-0052東京都港区赤坂7-5-56ドイツ文化会館1階

三木英哉Phone: +8133586-7104E-mail: [email protected]

研究開発サービスフラウンホーファー・プロジェクトセンターでは以下の分野で研究開発サービスを提供しています。

� スマートシステム � NEMS/MEMSの設計から試作まで

� シリコン系材料を用いたNEMS/MEMS � 新材料(パラジウム系アモルファス金属、ガリウムなど)を用いたNEMS/MEMS

� NEMS/MEMS、スマートシステムおよびシステム・インテグレーションのための技術

� NEMS/MEMS用シリコン系技術 � ポリマー系技術 � システム・インテグレーション(ウェハ接合、3次元集積とパッケージングなど)

� 基盤技術(リソグラフィー、薄膜形成、エッチングなど)

� 設計、評価および信頼性向上のための試験、モデリング、解析

表紙 ガリウム固液間拡散接合の界面1音響MEMSに一体化した銅製マイクロコイル2センサー・デバイスの低温基板接合(協力パートナー EPC TDK)

フラウンホーファーENA S(エレクトロ・ナノシステム研究所)

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フラウンホーファー・プロジェクトセンターは、マイクロ・ナノ技術の採用や最新材料のノウハウの導入を通じてスマートシステム・インテグレーションの分野における調査・開発を進めています。また、そのスマートシステム・インテグレーションへの一環として、デジタル化された世界、モノのインターネット、インダストリー4.0の課題、ひいては日本やドイツにおける高齢化やソサエティー5.0といった世界的な課題にも取り組んでいます。

主な研究開発分野は以下のとおりです。 � EMSセンサーとアクチュエーター(音響、光学、慣性MEMSなど)

� チップやウェハレベルのパッケージングへの接合技術(永続的および一時的、ならびに低温のウェハ接合技術)

� ナノ・スケール効果や革新的材料を利用した接合 � スパッタ・アモルファス金属で形成されたマイクロ構造体の機械的および構造的特性

� 磁性材料の堆積および集積化のMEMSへの応用 � 薄膜のカプセル化技術

音響(音声)MEMSデバイス音響システムが組み込まれた携帯電子装置の市場拡大に伴い、小型化された音響デバイスの利用がここ数年で大幅に増加しています。これらのデバイスとはスピーカー、そしてマイクです。フラウンホーファー・プロジェクトセンターは低消費電力で広帯域幅、耐湿や防塵性に優れたMEMSスピーカーを開発しています。電磁相互作用は、強い力を伴う駆動に適しています。通常、これには外部磁石や、外部コイルなどの電磁機能要素を追加で統合する必要があります。音響MEMSスピーカー

研究開発分野

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フラウンホーファー・プロジェクトセンターの目的フラウンホーファー・プロジェクトセンターは東北大学とフラウンホーファーENAS(エレクトロ・ナノシステム研究所)の共通研究開発基盤であり、以下の活動を通して双方の目的を達成するために設立されました。

� 主にNEMS/MEMSとマイクロ/ナノ製造技術に焦点をあてた、マイクロシステムのための新材料開発とその応用、および先端製造技術開発における研究開発協力

� 新材料製造技術に関する研究成果の商品化と、産業界、特にマイクロシステムや半導体デバイス製造業への技術移転の促進

� マイクロ・ナノシステムの産業界における新市場の開拓 � フラウンホーファー研究機構と日本の研究機関および企業パートナーとの協力支援

� 共同研究プログラムを通した次世代の研究者、エンジニアおよび技術者の育成

フラウンホーファーENASと東北大学の協力フラウンホーファーENASと東北大学は、長年にわたりマイクロ・エレクトロニクス・システムのための新素材開発分野において協力関係を重ねてきました。2005年に締結されたフラウンホーファーと仙台市の協力協定は、2013年に2度目の更新が行われました。また、2008年からフラウンホーファーENASのゲスナー所長が東北大学原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)における世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)の主任研究者として、東北大学の江刺研究室内にNEMS/MEMSデバイスおよびマイクロ・ナノ製造技術分野の研究グループを持ち活動しています。

概要この協力関係をさらに強化するため、2012年4月1日フラウンホーファーENASと東北大学WPI-AMIRは、東北大学内に共同戦略研究のための研究開発ユニット「東北大学におけるNEMS/MEMSに関するデバイスおよび製造のためのフラウンホーファー・プロジェクトセンター」を創設しました。

東北大学東北大学は1907年に日本で3番目の帝国大学として創立されて以来、常に「門戸開放」の理念を掲げ、2002年、2007年、2011年のノーベル賞を含む世界最高水準の研究・教育を多数創造してきました。また「研究第一主義」の理念のもと独創的な研究成果を次々と生み出しており、特に材料工学においてその名が世界に知られています。東北大学は10学部、16大学院研究科、3専門職大学院、6附置研究所、18研究センターおよび大学病院からなり、2018年5月時点で教職員数は約6,400人、学生数は約16,500人です。

フラウンホーファー研究機構フラウンホーファー研究機構は欧州最大の応用研究機関であり、ドイツ国内の74研究所に28,000人のスタッフを擁しています。フラウンホーファーENAS(エレクトロ・ナノシステム研究所)では、マイクロ・ナノテクノロジーを用いたスマートシステム・インテグレーション分野において世界に誇る専門技術を積み上げ、産業界のパートナーと常に直接的なコンタクトを保ちながら様々なカスタムメードのソリューションを生みだしてきました。フラウンホーファーは科学専門技術の実用化を目的に活動しており、大学と産業界を結ぶ技術移転に大きく貢献しています。

の場合、Nd-Fe-Bのような強力な磁石材料をMEMSの製造プロセスに取り入れることを検討しています。さらに、駆動への電磁界発生のための外部コイルに代わって、電気メッキを使用して形成された銅製マイクロコイルを組み込むことで大幅なデバイスの小型化を実現できます。別の方法として、斬新なデザインの静電アクチュエーションにより電圧を下げ、オーディオ品質を向上させる研究も実施しています。MEMSマイクについては、強度に優れたアモルファス金属を振動板材として統合することで、極めて大きな機械コンプライアンスを有しながらも靭性に優れたデバイスの研究を行っています。さらに、容量検出を超えた高感度と低ノイズの新しいトランスデューサー原則を現在調査中です。

マイクロデバイス用の低温固液間拡散接合ガリウム融点付近でのガリウム/金またはガリウム/銅の合金を、常温付近での半導体の金属相互拡散接合に応用するための開発が進んでいます。これにより、半導体表面にガリウム層を均一に塗布するための電着過程が開発されました。合金化過程自体、およびその最も重要なパラメーターを現在調査・最適化中です。この過程には、形成される合金の金属間化合物組成や、剪断強度、導電性、密封性の広範にわたる研究を実施するという特徴がありますが、これらのすべての特徴的過程は、熱圧着接合といった他の一般的な金属ベースの半導体接合過程と同等の水準まで改善されています。さらに、接合のメカニズムとその温度依存性のメカニズムをより深く理解するために、様々な温度での界面マイクロ構造の解析も行っています。この研究は、従来にない薄膜溶融金属を用いた常温付近でのMEMS向け接合過程として成果を上げています。

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