ISSUE 0 - 仮設マガジン『POP UP SOCIETY』 · 2020. 6. 1. · CONTENTS 01...

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マガジン 社会くする 仮設性ISSUE 0

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マガジン

社会を軽くする仮設性で

ISSU

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CONTENTS

01 夏限定の水上の学び場、Floating Berlin 04

02 足場を登るとき人はスパイダーマンになる 06

03 宇宙建築のつくりかた 07

04 丸太足場と引き継がれる伝統技術 08

05 ゾンビ映画で学ぶ日用品サバイバル術 09

06 元木大輔に聞く、変化と更新を組み込む建築 10

07 まちなかの仮設物をさがして 12

08 自律分散型水インフラが作る、未来の都市生活 14

09 GACHAが提案する、モビリティの未来 15

10 若き僧侶たちの前代未聞の挑戦 “コンテナ寺” 16

11 台北のコミュニティスペース、古風小白屋 17

12 永遠に進化する、足場が主役のオフィス空間 18

13 外国人技能実習生って、一体どんな人? 20

14 ホーチミン・仮設・シティガイド 21

15 仮想現実は、未来の建築をどう変えるのか? 22

今日よりちょっと楽しいミライを作るのは、

仮設性という軽やかなスタンスかもしれない。

社会を見渡すと、仮設的に、つくって、消して。

ひとの生活を変える工夫が、あふれている。

それはなぜか実験的でワクワクする。

私たちは、それを

POP UP SOCIETY(仮設性を活かす社会)

と呼びたい。

仮設性が、誰かのひらめきを助けたり。

仮設性が、目の前の壁を壊してくれたり。

そのきっかけとなる場所を作りたい。

仮設マガジン “POP UP SOCIETY”、はじまります。

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ドイツ・ベルリンの中心部に、開発から取り残されてきた雨水貯留域がある。雨が降るたび10cmほどの水が溜まり、都心だというのに周りを木々に囲まれた不思議な敷地だ。ここで、ベルリンの建築団体「Raumlabor(ラムラボー)」が、水上に浮かぶ夏限定の学びの場「Floating Berlin(浮かぶベルリン)」をスタートさせた。机もなければ、トイレもない。移動するには、橋か長靴で。空調の効いた快適な教室を飛びせば、ここにしかない学びが待っている。

Writer / Mariko SugitaPhotographer / Mariko Sugita, Lena Giovanazzi, Evey Kwong

©Lena Giovanazzi

夏限定の夏限定の水上の学び場、水上の学び場、FloatinFloatingg Berlin Berlin

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杉田 真理子Mariko Sugita

デンマークオーフス大学で都市社会学専攻、その後ブリュッセル自由大学大学院にて、Urban Studies修士号取得。株式会社ロフトワークで空間デザイン・まちづくり系プロジェクトのプロデュースとマーケティングを経験したのち、2018年5月から北米へ拠点を移動し、フリーへ。都市に関する取材執筆、調査、翻訳、企画、メディア運用など、編集を軸にした活動を行う。

フローリアン・スティルネマンFlorian Stirnemann

チューリッヒ、ZHDKでデザインを学ぶ。インテリアデザインとシノグラフィーを専攻。2000~2001年、バーゼルの建築事務所ヘルツォーク&ド・ムーロンに勤務、2004~2008年、ハンスレディ・スティルネマンと協業開始。Mobile Academy Berlinとのプロジェクトや、2012年からはフィル・コリンとのコラボレーションを行う。

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04 Kasetsu Magazine POP UP SOCIETY Issue 0 05

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足場は魅力的だ。ずっとそう感じてきたが、具体的にどう魅力的なのかを考えたことはなかった。ここはひとつ真剣に足場に向き合ってみよう。横浜マリンタワーの改修工事現場で、パルクールアスリート、足場の専門家と一緒に。

月や火星に建材を運び、建物をつくる。映画やアニメでしか見ることのなかった「宇宙建築」について真剣に議論し、実際に開発まで進めている人たちがいます。真空、無重力、宇宙放射線、莫大な建材運搬費─地球とは違う環境で行われる建設にはどんな発想が必要なのか。若くも頼もしいみなさんに、話を聞いてきました。

Writer / Yuki ImaiIllustrator / ZAJIROGHPhotographer / Masanori Kawaharada宇宙建築の宇宙建築の

つくりかたつくりかた

Writer, Photographer / Ken OhyamaPhotographer / Yui Sakai

「人類が宇宙で暮らす時代」の創造を志す学生が集まり、宇宙建築という未開の分野に挑戦している学生団体。現在は関東と東北の2か所を拠点に、北海道から九州まで様々な大学の学生が在籍している。主な活動として宇宙建築賞の運営や学生、社会人を対象としたワークショップの開催といった周知から、コンペへの出品などの設計活動等がある。

宇宙建築学サークル TNLTNL

中学生の時、アニメの宇宙コロニーに感動し、宇宙建築の学問に興味を持つ。大学では早稲田大学建築学科に入り、修士課程では、月面基地の設定手法について研究を行う。TNL宇宙建築学サークルにも所属し、大学2年生の時に宇宙建築賞の優秀賞を受賞。現在は、株式会社OUTSENSEにて、月面基地に向けた計画を行いながら、折り紙構造物を用いた製品開発等も携わる。

堀井 柊我Shuga Horii

大手建設会社勤務の行き帰りに地下鉄で漫画を描く「通勤漫画家」として制作を行い、コラージュの上に漫画を描くアナログなスタイルで夢と現実がないまぜになった都市空間を描く。2012年第16回文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査委員会推薦作品として選出。2016年には絵本『おおきなでんしゃ』を上梓するなど活動の幅を広げている。

座二郎ZAJIROGH

大山 顕Ken Ohyama

写真家/ライター。1972年生まれ。工業地域を遊び場として育つ。著書に『工場萌え』(石井哲との共著、2007年)、『団地の見究』(2008年)、『ショッピングモールから考える』(東浩紀との共著、2016年)、『立体交差』(2019年)など、『新写真論』(2020年)など。Twitter:@sohsai

泉 ひかりHikari Izumi

パルクールアスリート。高校時代にパルクールを始め、ロサンゼルス留学後、2018年春帰国。現在は東京を拠点として、国際大会で金メダルを獲得するなど世界中で活動を続ける。またWebCMほか、アーティストMVにも出演、TBS「KUNOICHI」では完全制覇に最も近い存在として注目を集めている。

森下 哲Akira Morishita

大学卒業後、仮設機材のメーカーに20年間勤務。仮設機材の販売だけではなく、顧客の新設部門立ち上げ支援に営業責任者として従事。現在は、仮設機材のレンタル・販売事業を手掛けている株式会社ASNOVAの営業部長として、営業戦略の立案や新たなサービスの創出に挑戦している。

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足場を登るとき

足場を登るとき

人はスパイダーマンになる

人はスパイダーマンになる

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06 Kasetsu Magazine POP UP SOCIETY Issue 0 07

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設立1970年。初代、渕上 良造が鳶職人だった父のもと修業し、35歳の時に会社を設立、2020年で創立50年を迎える。約40年前から京都府教育委員会様の仕事に携わるようになり、国宝・重要文化財修復工事をする。2001年に渕上 一が代表取締役に就任し、技術継承のため、先代の父のひ孫にあたる3人の職人を含んだ若手の育成に努める。

1985年広島生。京都在住。小説・短歌等の文芸作品を執筆する傍ら、インタビュー記事のライティングやコピーライティングなどを行う。著書に歌画集『100年後あなたもわたしもいない日に』(京都文鳥社、共著)、ルポ『経営者の孤独。』(ポプラ社)、小説『戦争と五人の女』(京都文鳥社)。

株式会社 渕上FUCHIGAMI Co., Ltd.

土門 蘭Ran Domon

ゾンビ映画で描かれるのは、危険と隣り合わせのサバイバル生活。登場人物はとっさの判断で身近なものを使い、防御手段を講じていく。もしかしたらゾンビ映画には突然の危険から身を守る知恵が眠っているのかもしれない。今回はゾンビ専門家2名とともに、ゾンビという危険から仮設的に対処していく方法を話し合っていく。

京都では重要文化財が修繕される際、江戸時代以前から続く伝統技術「丸太足場」が用いられている。文化財だけでなく、それらを取り巻く技術の継承も狙った京都府の取り組みだ。「丸太足場」とは一体どんなもので、どんな人が作っているのだろう? 寺社仏閣の修繕を行う株式会社渕上の職人さんに集まっていただき、お話をうかがった。

Writer / Zuiki InadaPhotographer / Kazuto Kojima

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近畿大学 総合社会学部 准教授。1983年生まれ。北海道大学大学院 国際広報メディア・観光学院 観光創造専攻でアニメ聖地巡礼について研究をして観光学の博士号を取得。その後、大学教員をやりながらゾンビ研究を進め、『ゾンビ学』(人文書院)を出版。その他の著作に『巡礼ビジネス』(KADOKAWA)などがある。

岡本 健Ken Okamoto

カリフォルニア生まれのNY育ち。80年代に世界で二番目の『ゾンビ』ウェブサイトを立ち上げた生粋のゾンビ研究者。90年代よりUSA『ファンゴリア』ライターとして日本の映画現場を多数レポート。日本来日後は『映画秘宝』で「グラインドハウスUSA」を連載。ゾンビ関係ムック等執筆監修多数。19年『ゾンビ究極読本』(洋泉社)監修。字幕翻訳者としての仕事も多数。

ノーマン・イングランドNorman England

僧侶。1992年京都のお寺生まれで副住職だけど、寺に定住せず煩悩タップリな企画をやる煩悩クリエイターとして活動中。コラム連載など、文筆業のかたわら、お寺ミュージカル映画祭「テ・ラ・ランド」や失恋浄化バー「失恋供養」などリアルイベントを企画。フリースタイルな僧侶たちWeb編集長。

稲田 ズイキZuiki Inada

丸太足場と丸太足場と引き継がれる伝統技術引き継がれる伝統技術Writer / Ran DomonPhotographer / Atsushi Shiotani

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04 ゾンビ映画で学ぶ

ゾンビ映画で学ぶ

日用品サバイバル術

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08 Kasetsu Magazine POP UP SOCIETY Issue 0 09

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素材となり得るものの本質を捉え、利用者の行動やニーズに沿ったプロダクトを提案し続ける建築家・元木大輔氏 (DDAA/DDAA LAB)。世界トップクラスの写真展を単管パイプで飾るアイデアは話題を呼びました。彼の制作の根底にある考え方とは? 10年来の交流を持つ榊原充大氏 (RAD)とともにお話を伺います。

Writer / Rumi YoshizawaPhotographer / Nanako Saito

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元木 大輔Daisuke Motogi

DDAA/DDAA LAB代表。1981年生まれ。2004年武蔵野美術大学卒業後、スキーマ建築計画勤務。2010年建築的な思考を軸に領域横断的に活動するデザインスタジオDaisuke Motogi Architecture (現DDAA)設立。2019年スタートアップの支援を行うミスルトーと共に、実験的なデザインとリサーチのための組織DDAA LABを設立。2020年第17回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展出展。

榊原 充大Mitsuhiro Sakakibara

建築家/リサーチャー。1984年愛知県生まれ。2007年神戸大学文学部人文学科芸術学専修卒業。建築や都市に関する調査・執筆、提案、プロジェクトディレクション/マネジメントなどを業務としプロジェクトの実現までをサポートする。2008年から建築リサーチ組織「RAD」を共同運営。2019年に、公共的な施設の企画運営のサポートをおこなう「株式会社都市機能計画室」を設立。

吉澤 ルミRumi Yoshizawa

1984年生まれ、千葉県出身。千葉大学文学部卒業。約10年間Webマーケティングに携わった後、人の話を聞くことと文字を書くことへの偏愛が高じてライターになる。職人、工場、アーティストなどものづくりに携わる人へのインタビューを多く手掛けている。末っ子長女、あだ名は「おちけん」。川が好き。 

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元木大輔に聞く、元木大輔に聞く、変化と更新を変化と更新を組み込む建築組み込む建築

10 Kasetsu Magazine POP UP SOCIETY Issue 0 11

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吉川 然Zen Yoshikawa

2002年7月3日生まれ、京都市出身/在住、17歳。フォトグラファーの父親の影響もあり7歳から撮影を始める。平成生まれだけで制作されたフジTV特別ドラマ「平成物語」キービジュアルで松本穂香/岡山天音/片山友希さんの撮影担当。最近では吉田省念、奇妙礼太郎、リーガルリリー等のCDジャケット撮影など担当。

YOSHIKOYoshiko

東海を中心に全国でフリーモデルとして活動。サロンモデルから始まり、現在では業界紙、ファッション、美容などで活躍中。趣味は映画鑑賞、音楽鑑賞。あとは愛猫とまったり過ごす時間が好きです。モデルを始めてから写真も好きになりました。今ではSNSという便利な時代なので Instagramで素敵写真を探すのが楽しかったり。このお仕事を初めてから色々な経験や沢山の出会いがあり、お仕事の幅も増えました。これからも感謝の気持ちを忘れずにありのままの自分を観てもらえたらなと思います。

榊原 充大Mitsuhiro Sakakibara

建築家/リサーチャー。1984年愛知県生まれ。2007年神戸大学文学部人文学科芸術学専修卒業。建築や都市に関する調査・執筆、提案、プロジェクトディレクション/マネジメントなどを業務としプロジェクトの実現までをサポートする。2008年から建築リサーチ組織「RAD」を共同運営。2019年に、公共的な施設の企画運営のサポートをおこなう「株式会社都市機能計画室」を設立。

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Writer / Shinya KunihiroPhotographer / Zen Yoshikawa

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07まちなかのまちなかの仮設物をさがして仮設物をさがして

まちを見渡せば、仮設物がそこに在る。電信柱にかけられたゴミネット。荷台を利用した自転車のストッパー。植木鉢を支えるレンガ。共用の鍵。軒先の空き缶。足場で守られた祠。誰かが独自に工夫した形跡が、ユニークなまちなかの風景を作り出している。その裏側の物語を妄想しながら、話しながら、歩いてみると面白そうだ。建築家/リサーチャーの榊原充大さん、写真家の吉川然さん、モデルのYOSHIKOさんと共に、雨の京都へフォトスナップに繰り出した。

12 Kasetsu Magazine POP UP SOCIETY Issue 0 13

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09私たちの生活を支える水インフラ。蛇口をひねれば清潔な水が飲める毎日は、地面の下に張り巡らされた上下水道管と、水質管理に勤しむ多くの人々の手によって維持されてきた。それがいま、膨らみ続ける維持管理コストを前に、危機に瀕している。成長社会に合わせて作られた水インフラを、縮小してゆく今の日本が「維持」し続けるには、根本的な発想の転換が必要だ。しかし、どうやって─?WOTA(ウォータ)の答えは、ポータブルで移動可能な”10万分の1サイズの水再生処理プラント”だ。彼らが目指す未来について、COOの前田瑶介氏に話を聞いた。

Writer / Kentaro NakamuraPhotographer / Kana Tarumi 08

徳島県出身。東大・東大院で建築学を専攻。在学中より、 大手住設メーカーのIoT型水回りシステムユニットの開発プロジェクトに参加。teamLab等でPM・Engineerとして勤務し、センシングや物理シミュレーションを用いた作品・プロダクトの企画・開発に従事。建築物の電力需要予測アルゴリズムを開発・売却後、WOTAに参画。特技は阿波踊り・競技ダンス。東京大学総長賞受賞。修士(工学)。

前田 瑶介Yosuke Maeda

プログラマ / 建築・デザイン理論研究者。1993年大阪府生まれ。2016年慶應義塾大学SFC卒業。専門はアルゴリズミック・デザイン。学生時代より批評とメディアのプロジェクトRhetoricaに携わる。NPO法人モクチン企画にて建築設計・ウェブサービス開発に従事。東京大学学術支援専門職員。

中村 健太郎Kentaro Nakamura

20歳の頃から独学で写真を始める。当時働いていたライブハウスでライブ写真を撮るようになり、現在はSUMMER SONIC・SYNCHRONICITY等音楽フェスにおけるオフィシャルカメラマンや、数多くのアーティスト写真を担当。2016年からは個展を通して自分の写真を観直しし、WEB媒体でのポートレート、雑誌、ファッション、広告等活動の幅を広める。

垂水 佳菜Kana Tarumi

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自律分散型水インフラが作る

自律分散型水インフラが作る

未来の都市生活

未来の都市生活

今まで私たちは、モビリティを、A地点からB地点への移動として捉えてきた。しかし、これからのモビリティは、単なる移動だけでなく、コミュニケーションを創発し、コミュニティのためのハブとなり、生活の小さな不便を補足するものになるのかもしれない。自動運転のシャトルバス「GACHA(ガチャ)」は、そんなモビリティの未来を感じさせてくれる。

Writer, Photographer / Mariko Sugita

デンマークオーフス大学で都市社会学専攻、その後ブリュッセル自由大学大学院にて、Urban Studies修士号取得。株式会社ロフトワークで空間デザイン・まちづくり系プロジェクトのプロデュースとマーケティングを経験したのち、2018年5月から北米へ拠点を移動し、フリーへ。都市に関する取材執筆、調査、翻訳、企画、メディア運用など、編集を軸にした活動を行う。

杉田 真理子Mariko Sugita

1993年、株式会社良品計画入社。店舗スタッフを経て本社生活雑貨部で勤務。1999年に一度退社、夫の赴任に同行しスウェーデンで3年過ごす間、MUJI Europe Holdings(欧州統括会社)でミラノ・サローネの展示や欧州での商品開発に携わる。帰国後、株式会社三越伊勢丹研究所(旧伊勢丹研究所)勤務を経て、2013年、生活雑貨部企画デザイン担当部長(現任)として良品計画へ再入社、GACHAプロジェクトのリーダーとしてコンセプト構築を担う。

矢野 直子Naoko Yano

2018年より株式会社良品計画ソーシャルグッド事業部に所属。当部にて地域の様々な課題解決に取り組み、新たな生活価値を創出することを推進。GACHAプロジェクトでは、グランドデザインの策定とロードマップの立案を行うとともに、Sensible4とフィンランドでの実証試験の対応を行う。現在ソーシャルグッド事業部部付課長を務める。

斎藤 勇一Yuichi Saito

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GACHA

GACHAが提案する

が提案する

モビリティの未来

モビリティの未来

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14 Kasetsu Magazine POP UP SOCIETY Issue 0 15

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僧侶。1992年京都のお寺生まれで副住職だけど、寺に定住せず煩悩タップリな企画をやる煩悩クリエイターとして活動中。コラム連載など、文筆業のかたわら、お寺ミュージカル映画祭「テ・ラ・ランド」や失恋浄化バー「失恋供養」などリアルイベントを企画。フリースタイルな僧侶たちWeb編集長。

稲田 ズイキZuiki Inada

浄土真宗本願寺派覚円寺副住職。大学生の頃より、NPO法人京都自死・自殺相談センター Sottoにて、自死・自殺の活動に携わり、事務局長を務める。また、ソーシャルグッドな新電力会社、TERA Energy株式会社を立ち上げ、取締役を務める。いのちを想う宗教者の行進LifeWalkの開催や、超宗派若手僧侶グループのワカゾーでDeathカフェなどを主催する。相愛大学非常勤講師。

霍野 廣由Koyu Tsuruno

大阪府池田市にある浄土真宗本願寺派如来寺の副住職。認知症高齢者のためのグループホーム「むつみ庵」や、現代版の寺子屋ともいえる「練心庵」の運営に携わる。現在は龍谷大学の博士課程修了し、同大学研究生として親鸞思想を中心に研究をすすめる。専門分野は真宗学だが、倫理学や哲学、宗教者の社会実践などにも関心をもって活動している。

釋 大智Daichi Syaku

大阪生まれ、京都在住のフリーライター。2010年よりインターネット寺院『彼岸寺』にてお坊さんへのインタビュー連載「坊主めくり」をはじめ、現代における僧侶のあり方・お寺の可能性をテーマに取材・執筆、講演などを行う。現在は総合仏教誌『大法輪』にて「お寺のソーシャルデザイン」を連載中。

杉本 恭子Kyoko Sugimoto

デンマークオーフス大学で都市社会学専攻、その後ブリュッセル自由大学大学院にて、Urban Studies修士号取得。株式会社ロフトワークで空間デザイン・まちづくり系プロジェクトのプロデュースとマーケティングを経験したのち、2018年5月から北米へ拠点を移動し、フリーへ。都市に関する取材執筆、調査、翻訳、企画、メディア運用など、編集を軸にした活動を行う。

杉田 真理子Mariko Sugita

若き僧侶たちの若き僧侶たちの前代未聞の挑戦前代未聞の挑戦““コンテナ寺コンテナ寺””

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2019年10月、京都・二条城南東の式阿弥町に、古い京町家3軒にコンテナ19基を組み合わせた、「共創自治区CONCON(以下、CONCON)」がオープンしました。クリエイターが集うこの場所に、なんと3人の僧侶たちによる「仏教ラボ」も入居。コンテナで“仮設のお寺”をつくるという、前代未聞のプロジェクト「懇々山七万寺」を立ち上げました。

「Ephemeral Urbanism (つかの間のアーバニズム)」という概念が、近年注目を集めている。永続性よりも、その時代に必要なものを軽やかにつくる街のあり方を指す。必要な時に、必要なリソースを持ち寄り、つくってしまう古風小白屋(グフェンシャウバイウ)の活動は、スピーディーで、しなやか。時代の変化に柔軟に対応し、その姿をアップデートしていける、”Ephemeral(エフェメラル)”な場づくりの良い例だ。

Writer / Kyoko SugimotoPhotographer / Itumi Okayasu

Writer, Photographer / Mariko Sugita

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台北のコミュニティスペース、

台北のコミュニティスペース、

古風小白屋

古風小白屋

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16 Kasetsu Magazine POP UP SOCIETY Issue 0 17

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建築現場で見かける「足場」。普段、あまりその存在を意識したことがない方も多いのではないだろうか。台湾のカルチャーシーンを牽引するクリエイティブパーク「華山1914文化創意產業園區」内に作られたロフトワーク台湾の新オフィスは、そんな「足場」が主役だという。現地へ赴くと、既存の「足場」や「オフィス」のイメージを覆す空間だった。

Writer / Yaeko KondoPhotographer / Cindy Wu

永遠に進化する、永遠に進化する、足場が主役の足場が主役のオフィス空間オフィス空間

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黃 駿賢Tim Wong

香港で生まれ、アメリカで17年間を過ごした後、2008年に異なるバックグラウンドを持った様々なクリエイターと共に、革新的なアイデアとプロジェクトを生み出すクリエイティブプラットフォームを作るチャンスを信じて台湾に移住。FabCafe Taipei、ロフトワーク台北の設立以前、7年間にわたり都市デザインの専門家としてアメリカ、中東やアジア諸国でプロジェクトに関わる。ハーバード大学デザイン大学院卒。専門は建築と都市デザイン。

王 沛然Emily Wang

ニューヨークで建築デザイン教育を受け、人と人をつなぐことに情熱を持つ。台湾に帰国後、華山1914文化創意產業園區を運営する台湾文化・創造開発財団の共同ディレクターに就任。また2015年から2017年にかけ、2つの都市にまたがる100以上のイベントを開催し、作家やクリエイター、読者らを結びつけるWordwave Festivalの先頭に立つ。現在は台湾文化・創造開発株式会社の会長の特別補佐役でもある。

甲斐 貴大Takahiro Kai

1993年宮崎県生まれ。2017年東京藝術大学美術学部建築科卒業。木材を主材とした作品を制作しながら、在学中の2016年、設計から制作、施工までを一貫して管理する工房としてstudio arch 設立。カトラリーから家具、什器、インスタレーション、建築に至るまで、領域とスケールを横断した制作を行う。

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18 Kasetsu Magazine POP UP SOCIETY Issue 0 19

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新旧の経済と文化が入り混じりながら発展を遂げるベトナム・ホーチミン。そこには「仮設性」と共存しながら、人々が生活を営む様子が垣間見える。ホーチミンでホステルを営む建築家の山田貴仁さん、東南アジアを舞台に屋台を研究されている下寺孝典さん、人間と自然の境界をテーマに写真を撮られているベトナム在住の仁科桐也さんと共に、ホーチミンの街を巡りながら、仮設という切り口で捉えたシティガイドをお届けしてみよう。 ※新型コロナウイルスの影響により、内容に変更がある場合があります。

Photographer / Kiriya Nishina

1988年東京生まれ。建築家、ホステルオーナー。2014年首都大学東京大学院修了後、2014 –2019年ヴォ・チョン・ギア・アーキテクツのシニア・アーキテクト。2019年より建築設計事務所アネッタイを設立。同年11月より、自社設計と運営管理する宿泊施設《hostel anettai》をホーチミン市内にオープン。

山田 貴仁Takahito Yamada

屋台研究家・デザイナー、TAIYA代表。2019年京都造形芸術大学大学院建築・ランドスケープ領域修士課程修了。同大学院卒業後、フリーランスデザイナー・作家活動を始める。建築の設計だけに留まらず、現場施工、アートプロジェクト、さまざまな企画にも関わり、活動は多岐に渡る。また、東南アジア諸国を旅し、屋台の研究と制作を伴った実践的活動も行なっている。

下寺 孝典Takanori Shimodera

1986年、長野県南安曇郡(現安曇野市)生まれ。2009年、東京造形大学写真専攻を卒業。2017年、University of Brighton(イギリス)、MA photography 修了後、ベトナムホーチミンにあるnew confidence one CO.,LTDに入社、現在に至る。

仁科 桐也Kiriya Nishina

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ホーチミン・仮設・

ホーチミン・仮設・

シティガイド

シティガイド

ニュースなどでよく名前を耳にする「外国人技能実習生」。その数は年々増えており、なんと今では約28万もの実習生が国内で働いているといいます。実際の彼らはどのように働き、暮らしているのでしょうか? 1年半前にベトナムからやってきたトゥアンさんとトゥーさんに、みっちり話を伺いました。

Writer / Emi SharyoPhotographer / Shinya Kunihiro

社領 エミEmi Sharyo

1990年兵庫県生まれ、京都府在住のアホなライター。取っつきにくいことをわかりやすく噛み砕いたり、みんなが気になることにインタビューしたり、おもしろい記事を書こうと日々奮闘している。女性が脱ぐとなぜ面白くならないのかいつも悩んでおり、好きな食べ物はカニ。

タケウマTakeuma

京都工芸繊維大学卒業。イラストレーターでスケッチャーです。日本に住んでますが海外の仕事多めです。アイデア使った仕事も多めです。アメリカの国際コンペ、CA Illustration 59、CA Typography 2019、 3×3 Show 14, 15 入選。スケッチは海外の美術本にて複数回紹介されています。代表的な仕事にエールフランスの機内誌挿絵、スミノフの限定ラベルイラスト等。

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外国人技能実習生って、外国人技能実習生って、一体どんな人?一体どんな人?

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続きはWebマガジンへ※2020年初夏ごろ公開予定

©Chinh Le Duc

20 Kasetsu Magazine POP UP SOCIETY Issue 0 21

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遠隔でのコミュニケーションツールが普及し、場所にしばられずにさまざまなことが享受できるようになった今日この頃。しかしVRの世界では、現実の場所すら必要ない。現実世界とは別の仮想世界を誰もがつくり、そこを自在に行き来して世界中の人々と交流できるからだ。ではVRが普及し、仮想空間の利用があたりまえになると、実際の建築や都市はどう変わるのか? 「バーチャル建築家」番匠カンナさんにVR空間の中でインタビューした。

Writer / Katsura Hiratsuka15

現実空間とバーチャル空間を分け隔てなく設計対象として活動するバーチャルアーキテクト。「バーチャルマーケット」会場設計やVRSNSのワールドデザインなどxR空間に特化した設計の他、xRと融合した現実空間の建築・内装設計、企業のxR系R&Dに参加など。VR空間デザインアワードの「VRAA」委員長、2019年度xRArchi代表。

番匠 カンナKanna Banjo

ぽむ企画主宰。京都を拠点に建築、まちづくりに関する話題を中心に執筆、編集、イベント企画運営等を行う。主な執筆媒体に『Casa BRUTUS』『AXIS』等。編集・執筆書籍に『空き家の手帖』(学芸出版社)、『ほっとかない郊外』(大阪公立大学共同出版会)等がある。

ISSUE0 2020年5月発行編集:POP UP SOCIETY 編集部 発行:株式会社 ASNOVA 協力:株式会社ロフトワーク

平塚 桂Katsura Hiratsuka

COLLABORATOR

建設仮設業界の「職人不足」を大きな課題と捉え、なぜ人材が不足するかを改めてリサーチした結果、建設仮設業界外に対してどれだけ魅力を訴求しても自分自身には関係がないという無意識の判断が働く「無関心の壁」の存在が判明しました。まずは、この「無関心の壁」を取り除くために、当社の事業である「足場」に関連性があり、社会からの興味を抱きやすく、且つ社会の役に立つテーマとして、コンセプトを「仮設性」としています。「仮設×〇〇」、このように社会にある様々な仮設的なモノと何かを掛け合わせることで、新たな価値を創造し社会への実装を模索するとともに、「考える場」の提供により、「仮設性を活かす社会」の実現を目指します。

小野 真(株式会社ASNOVA 事業企画室 室長)

私たちの生活を支えてくれる足場業界。人材不足に悩むこの業界に、少しでも目を向けてほしい。その一心で、足場が持つ「仮設性」に絞ったWebマガジンを作ることにしました。当たり前が覆るこの時代。軽やかな仮設性という切り口は、奇しくもこれからの生き方を示唆するキーワードのひとつだと思います。正座して読むもの、ゴロ寝して読むもの。世界を舞台に、未来をつくるユニークな取り組みをされている人たちの姿を見ていくことで、読んでくださった方の「ひらめきを助けたり」「目の前の壁を壊す」きっかけになるとうれしいです。

国広 信哉、基 真理子、小島 和人(株式会社ロフトワーク)

編集部あとがき

「仮設」というと、完成より劣るもの、あるいは途中のもの、という、わりとマイナスのイメージがあるかもしれません。ですが、現在これほど多様な人の多彩なニーズが可視化される時代(悪く言えば一億総レビュワー時代)において、建築物であれそれを動かす仕組みであれ、仮設性こそ重要です。「完成」の耐えがたい重さ。留めること(temporality)、それを柔軟に変えること(plasticity)。これができるかどうかが未来の鍵だと思います。

榊原 充大(株式会社都市機能計画室代表、建築家/リサーチャー)

今、社会が轟音を立てながら形を変えている。世界で同時多発的にスクラップアンドビルドが行われている時に、いち早く需要を捉え、社会に新しいインフラやサービスを作っていくためには、短期間で骨格を作り上げることができ、不必要になればまた解体してやり直せる、そんな『仮設性』のあるサービス開発が必要なのだろうと痛感します。迅速で柔軟に社会に適応していくために、今まで以上に世の中に『仮設性』が必要になっていくのではないのでしょうか。

龍崎 翔子(L&G GLOBAL BUSINESS, Inc.代表、ホテルプロデューサー)

編集協力

仮想現実は、

仮想現実は、

未来の建築をどう変えるのか

未来の建築をどう変えるのか?? 続きは

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ASNOVAはクサビ式足場を中心に仮設機材の「レンタル・販売」サービスを提供しています。足場のレンタル・販売事業を軸に新たな価値を生み出し、建設業界から街に息づくすべての人の生活を支えます。

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22 Kasetsu Magazine POP UP SOCIETY Issue 0 23

Page 13: ISSUE 0 - 仮設マガジン『POP UP SOCIETY』 · 2020. 6. 1. · CONTENTS 01 夏限定の水上の学び場、Floating Berlin 04 02 足場を登るとき人はスパイダーマンになる

浮かんでいるのは

泥水の上だ

文化創意

愛くるしいゴミネット

近所のおじさんたち

オリジナルのゾンビキラー

バーチャル建築家

仏教をOSに

火星で雪合戦

ひらがな上手

足場趣味急進都市

水への想像力の欠如

パブリックスペースを「ボムる」

柔軟に姿を変えるモビリティ

丸太と番線と釘だけ